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勇者と少女と変化の指輪  作者: 山口瑛史
変化の指輪と勇者
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浮き輪は防具ではありません!!!


あんなに楽しみにして来たのに。

天気も良かった。

お弁当も上手く作れた。

水着着て、浮き輪みたいなの買って。


なのに浜辺には、余暇を海水浴して楽しむ人々はいなくて…

蟹やら貝やら蛇なんかの魔物で溢れかえっていた。


「な、エリカっ。いい感じに(魔物退治できる)だろ!!!」

ロゼはドヤ顔で、嬉しそう。

まるで秘密の遊び場に、友達を案内している少年のようだ…



今日の朝は、早起きしてアリアさんと、お弁当を作ったんだ。

寮の食堂のキッチンは、許可をとれば使用することが出来る。

「エリカちゃん。料理上手だね」

伊達に独り暮らし長くないです。アリアさん、公爵令嬢なのに料理するのか?

「アリアさんこそ。どこで覚えたんですか?」

「手料理食べてほしくて…」

誰に?とは聞くまでもないか…

お弁当は、パンにいろんな食材を挟んで、後は唐揚げを山ほど作っておいた。男の子は、肉要るよね?


「アリアさんは水着は?」

小柄だけどきれいな人。美しくなりそう。

「私は後方支援だから、このワンピースで行きますよ」

あ、残念。

後方支援…思えばこの頃からなんか引っ掛かってたんだよね。


水着着て、上着羽織って、浮き輪もって万全である。

お弁当は、ラウル君が持ってくれている。ラウル君、盾も持って大荷物…盾。要るの?

「おはよう。皆揃ったね」

年齢もあってリュウがまとめることに。

このまま、このパーティーのリーダーになってほしいな。


キングダムには、街中に川が横切っており船着き場もある。

20人くらい乗れそうな船が泊まっていた。

ー航行中止ー

立て札がある。あれ、

「これって?」

少し不安になったは。ロゼが答えてくれた。

「まぁ、いい感じになってるらしいからね。一般の船はさすがに出ないか。」

良い感じ?って意味がわからない。ロゼが続ける。

「大丈夫だよ。手配してある」


「ロゼ様。お待ちしておりました。」

「今回のクエスト受けてくださって、感謝です」

「子爵家から船を手配させていただきましたわ」

3人娘。何で、ここにお前らがいる。


ん、手配?クエスト?



1時間ほど船で河を下ったら、海についた。

「うみっー」

なんか引っ掛かるけど、潮の香りはテンション上がる。


桟橋付近には魔物はいなかったが、少し歩いて浜辺についたら…


魔物が溢れていたんです。

「魔物がいると父が報告を受けたのですが」

「浜辺を占拠しているだけで、実害が無くて軍の優先順位が低くて」

「でも、退治しないと海水浴できなくて王都民の不満が貯まってしまいますの。」

そうだ。コイツら王国貴族令嬢なんだった。。

コイツらなりに、仕事してるんだ。


ちょっと前だけど、退屈そうに

「あー、またエリカと魔物狩りてぇ」

って呟いていたロゼに依頼したと…


「よし、やるか。ところでそれ何かの防具?」

浮き輪を指してロゼが言う。

「そんなわけないでしょ。あー、もうっ」

浮き輪を体から外して、魔物の群れに向かう。


「荷物とかは私が見ておきますね。怪我したらこちらに戻ってくるか、私を呼んでくださいね。」

とアリアさん。

…後方支援ね。確かに濡れないわ。


魔物達が、私達に気付き攻撃してきた。



「えっ、なに、魔物退治?嘘だろー」

ゴートが叫ぶ。


仲間がいました…

でも、ロゼの水着は良い感じだし、あなたの望み(ロゼの水着姿)は、たぶん叶ってるよ。。



この世界には、ビニール製品があるの?


ビニールはないけれど、スライムなんかの魔物の素材から、水着や浮き輪が作れるのです。


ということでお許しを…


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