はぐれました…
スマホで投稿してみました。
馴れたら続けて投稿していけるかも
目指せ完結!
今日は待ちに待った入学試験の日。
ロゼと一緒にエリスの家を出たはずが、いま一人で路地を歩いています。
認めたくはないが、はぐれたらしい。
なんだろう、この姿になったからかな。回りのものが大きく見えるし、こういう状況では不安が募る。
大通りに出れれば、学園までは一本道なので判るんだけど、移動魔法でエリスの家まで戻るしかないか。
でもこんなところを女の子一人で歩いてたら…
「お嬢さん。こんなところ一人で歩いてたら危ないよ」
ちょっと幼い気もするが男の声。キタ。誘拐犯?強盗?強姦魔?
まぁ、何が来ても魔法でぶっ飛ばせば良いだけだしね。
声のするほうを見ると、意外にも小綺麗な格好した男の子。十代半ばくらい、リュウより少し年下くらいかな。それですごい美形、俗に言うイケメンだった。
「学園に行きたいのだけど迷ってしまって」
悪いヤツかもしれないが、イケメンは正義だ、頼ってみよう。いや、イケメンなんて敵だったはずなんだけど。やはりこの姿に思考が引っ張られる気がするな。でも、この子からはなんか懐かしい、というか親しみのある雰囲気だし、大丈夫な気がする。
「あしっ、いや、僕も試験で学園に行くところだから、一緒に行こうか?」
イケメンが言う。
「いやっでも、あ、じゃあ同級生になるかもか、よろしくお願いしますっ。」
「僕はカイ。よろしく」
「私は、エリカです。ってカイって名前…」
昔エリスに話していた子供の名前候補、リュウだけじゃなく、レイとソウタとか、リュウが生まれたとき最後まで迷ってたのがカイだったな。カイって名前はこっちの世界には無いと思う。あっ、じゃああれだな。
「エリス…」
って言ったところでこのイケメンが頷いている。ウンウンって。やっぱりそうか。
「エリス…さんの息子さん?」
でもきっと私の子では無いんだろうな。
なんか悔しいけどしょうがないよね。私が悪いんだし。
「じゃあ、兄妹になるのかなぁ」
と言ったら、目の前のイケメンが分かりやすくズッコケている。
「僕がエリスの息子だとしてあなたに心当たりあるの?」
っ。どういう意味?確かに心当たりはない。そもそもリュウが産まれてから、そういうことしてないはずだし
「あっ、だから父親は別にいて。って」
ん、なんかおかしい?
「失礼ね。あたしはあなただけなのに。あなたと違ってね!」
このなんかチクって言う感じ。そういえばエリスも持ってるんだあの指輪。
「エリスさん?」
「やっと分かったの?あなただけじゃ不安だから、僕も学園に行くことにしたってこと」
「用事ってのは、この事?」
「そう。でもね、あの指輪ペアで貰ったのに、シャドに盗られたのに気にもしないアンタのことなんて、ほっとけるわけ無いじゃない」
ん、そこ気にするとこだったのか。ペアリングってヤツだったのね。
「ごめんなさい。」
とりあえず謝っておこっと。
「だからその取り敢えず謝っとけばいいいってのが、アンタの悪いとこだと何回言ったらぁ」
あぁ長くなりそうだ。
「そろそろ行かんと間に合わないかも。ロゼと合流しないとだし」
話そらすべか。
とにかく試験会場となる学園へ二人で向かうことになった。




