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勇者と少女と変化の指輪  作者: 山口瑛史
変化の指輪と勇者
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プロローグ

遂にこの日がやってきた。魔力増強鍛錬の成果。この指輪の消費魔力の爆裂魔法4回分の魔力を手に入れた。


 この世界に飛ばされて、もう20年以上になる。俺はまだ14歳だった。普通の中学生だったはずの俺は、ある日突然、異世界にいた。この世界では、魔法があり、魔物がおり、そして魔王がいた。


 なぜか勇者の証である勇者固有の魔法が使え、身体能力が異常に高くなってしまっていた。そこで俺は、勇者ということになり、冒険の旅に出た。

 

 戦士や賢者たち仲間もでき、苦労を重ね、6年の歳月をかけ魔王を討伐した。そして英雄として10年の隠居生活を、穏やかに過ごしていた。

賢者と結婚すると言うハッピーエンドを迎えたものの、英雄として女性には困ることはなかった為、浮気が原因で離婚してしまったそれからは、ただ日々が過ぎて行った。


そんな時ふと、なんか俺って14から20まで魔王討伐してたから、なんか青春ってのがわかんないよなぁ。青春ってどんなだっけ。やってみたいよなぁ。なんて思うようになった。


 まぁ、賢者と恋人になって結婚したりと青春っぽいことは、やっていたはずなんだけど、魔王倒すってのがでかすぎて、なんかわからないまま終わっちゃったんだよなぁ。俺の青春・・・。

 

そんな時、エルフの村を助けた時にお礼にもらった指輪を思い出した。他の人生をやり直せるアイテム…


 確かこのあたりにあったはず。えっと、これじゃなくて、なんか水晶のついたやつだったような気がする。


あ、これだ。魔王討伐の戦利品を置いてある蔵のなかで、変化の指輪を見つけた。


 指輪にはパチンコ玉くらいの水晶が付いている。その水晶を覗くと、犬が映っていた。さらにその奥には男がいた。また奥のほうを覗くと、鳥がいる。様々なものがフィギアのような形で水晶の中に入っているのだ。


 この中のなにかに変身できる指輪って、アミラさんが言ってたな。ちなみにアミラさんはエルフの女王様です。とりあえず、指輪をはめて、水晶の中に適当な男を捜し呪文を唱える。


「テクマクマヤ〇〇・・・」


 じゃねぇよな。きっと。うん。こういうのはアミラさんに聞こう。


勇者固有の魔法に移動呪文がある。魔力を消費するが一瞬で行ったことのある場所に行ける。飛べる場所には外の平らな場所とか結界のない場所とかの制限があるけど、エルフの村なら歩いて10分以内の場所に飛べる。



 アミラさんとは、数年ぶりに会ったけど、全然変わってないね。さすがエルフだ。魔王の襲撃で先代の王が死んだ為、女王になったのでまだ若いけどそれでも50歳以上らしい。外見はどうみても20歳前だけどね。


 アミラさんによると変化の指輪は、魔力をかなり食うらしく、爆裂魔法4回分位の魔力が必要で、3回しか打てない俺にはまだ使えないらしい。ちなみに爆裂魔法は、直径30m位の爆発を起こす魔法で、破壊力は最強クラスの最終兵器。めったに使える人間はいないが、3回も連発できる俺は、人類最強と言っても良い能力のはず。でも、指輪一つ使えないなんて。。。


 ちなみに、元彼女の大賢者さまは、魔王戦で6発連発していましたが・・・


 変化の指輪は、魔力を餌にするらしくて、魔力を注ぎ込むと中のフィギアが増えていく。本人のイメージがフィギアになり易いが、完璧にコピーできるものでもない。また、アミラさんは、魔力を指輪に注ぐことで魔力を消費し、魔力が増強されると教えてくれた。エルフは、この水晶を使って魔力増強の訓練をやり、また長寿であるが故の退屈しのぎに指輪を使う。


 とにかく、毎日指輪に魔力を込めることで、魔力増強、変身タイプ増殖と一石二鳥の訓練を5年間も行うはめになった。くぅ。こんなにかかるとは・・・


 とにかくこれで青春やり直せる。

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