第九十二話 不安に満ちた文化祭1
ああ、ついに来てしまった、文化祭当日
「山城君!ちゃんと接客して!」
「はいぃ!い、いらっしゃいませ!ご主人しゃま!」
「き、君可愛いね!」
「あはは、あ、ありがとうございます」
「じゃ、じゃあ、このゆぅちゃんお手製オムライス、くれる?」
「はい」
「やめろ!鼻息荒い!気持ち悪い!何故俺がこんな目にぃ!!」
「山城君!優希君を見習ったらどう!?」
「優希を?」
「いらっしゃいませ!お嬢様!本日はメイド&執事のレストランへようこそ!お相手は執事長の私、山田優希が勤めさせていただきます、さぁ、どうぞこちらへ」
「ね?」
「あんにゃろぉ!素が出せるからって!ちくしょう!」
「ゆ、ゆぅちゃん?どうしたの?」
「な、なんでもないですぅ、ではこれからこのオムライスに、魔法をかけるので真似してくださいね?」
「ふ、ふひ!」
「ハートがキュンキュン、ラブラブソース、貴方のハートに届いてにゃん」
なんだよこの台詞
「ふ、ふひひ、は、ハートが、キュンキュン、ら、ラブラブソース、貴方のハートに、届いたにゃん!」
「うわ!唾飛んだ!気持ち悪りぃ!」
「ふひ!?ゆ、ゆぅちゃん?」
「ああ!もう無理!なんで女装してメイドなんかやんなくちゃなんねぇんだ!」
「ゆ、ゆぅちゃんが、男?」
「祐希!すいませんお客様、今すぐ別の人に変えますので!」
「ゆぅちゃんが、男、お、男の娘キタァァァァ!!!」
「え?」
「ゆぅちゃん!ぼ、僕、軽蔑な、なんかして無いからね!あ、安心して良いよ!」
「あの、お客様、そういうのはちょっと」
「う、うるさい!ぼ、僕は!ゆぅちゃんに話してるんだ!」
「きゃっ!?」
「ふひ!???」
「優希!?」
「痛ぇなクソやろう!」
「や、柔らかい、胸が、柔らかい」
「おい、今お前女なんだから無茶すんな」
「あ!忘れてたわ」
「お前ってやつは」
「ふひひひ!良いこと知った!ふひゃひゃひゃひぎゃあ!!??」
「風紀の乱れは、許さないからね?」
「紗季!」
「え?あれコスプレじゃ無かったの!?」
「紗季様!かっこいいです!!」
「ふ、ふひひ、お、追い出されたお」
〜数分後〜
「はぁ〜結局こうなるのか」
「仕方ないだろ?俺は女装無理だし、今のお前は女なんだし」8
「はぁ、スカートってなんかこう、股がすぅすぅするんだよなぁ」
「ちょ!お前やめろよ!」
「何がだよ?」
「お前一応女なんだぞ?」
「は!?あうぅ」
「なあ、優希さぁ、徐々に女になってないか?」
続く