第八十五話 文化祭前の死闘2
〜旧校舎二階・第1廊下〜
「それにしても長い廊下ねぇ」
「いや、おかしいぞ?こんなに長くは無かった筈」
「まさか、魔法?」
「おやおや、気付いてしまいましたか」
「祐希さん!」
「はははは、いやぁ、酷いことをしてくれた物だ、おかげで僕の計画が台無しじゃないか」
「今すぐこの魔法を解きなさい!」
「無理だね、それに、この魔法をかけたのは僕じゃない」
「おい、お前、何故変装している?」
「なっ!?」
「言えないか?それとも、これも計画の内か?」
「それは!監視装置!?何故!?」
「大方、お前の所のボスはお前を信用してないんだろうよ」
「これはどういう事だ!?」
『おやおや、ばれてしまったか、だがもう遅い、お前の残りの能力はもう俺の手の中だ』
「え?沙紀さん?」
『最初からこそこそと裏でやっていたのは知っている、あえて踊らせていたのだよ』
「なんで、なんでよ!お兄ちゃん!?」
『クククク、まあ、精々足掻くがいい』
「お兄ちゃっ!?」
「沙紀さん?」
「目標を発見、直ちに排除します」
「ちょっと!どういうこと!?」
「操られてるな・・・」
「ああ、これは、厄介だ」
「破滅の嵐」
「きゃあ!?」
「レプリガンズバレット」
「ちょっと!」
「闇の牢獄」
「目を覚ましてください!」
「優希!胸のバッチだ!」
「はい!デスラーニング!」
「ダメージ確認、修復不可、プログラムを終了します」
「沙紀さん!」
「・・・なんで、助けたんですか?」
「え?」
「私は、敵なんですよ?」
「敵である以前に私の大切な友達だから」
「優希さん・・・」
〜旧校舎三階・特別教室〜
「あら、良かったんですの?敵を増やして」
「ふん、構わん、所詮奴も裏切り者だしな」
「そう、それは残念ですこと、貴方はついに一人になってしまいましたわね」
「・・・ふん、やはり、お前も裏切り者か、だがよい、俺の力はもはや誰にも止められん」
「っつ!?」
「哀れなものだ、もはやお前も、お前の姉でさえも、俺を止めることは不可能!!裏切り者にはそれ相応の対処をさせてもらうまでよ」
「なにをしましたの!?」
「なぁに、もうじき気にならなくなる」
「この獣!許しませ、ん・・・わ」
「気分はどうだ?」
「・・・ええ、とっても最高ですわ、マイマスター」
「では、あの虫どもを、ここまで誘き寄せるんだ」
「了解ですわ」
続く