第七十八話 波乱に満ちた文化祭準備1
風紀委員長の暴走から早一週間、平穏に戻りつつある学園に新たなビックウェーブが流れてきた。
「いきなりナレーション入れんなよ!?」
「まあ、まあ、落ち着きたまえ生徒会実行委員長の優希くん」
「実行委員ったって、生徒会の陰で物理的な行動を起こすだけだろ?」
「おや?知らないのか?資料によると先代生徒会実行委員は山田傲介、現校長らしいじゃないか、なんなら私が実行委員長になりたいくらいだ」
「ならなれよ、俺にはかったるくてしょうがない」
「それは無理な相談と言うものだ、何故なら私にはヴァリア先輩という大いなる目標があるからな」
「そのヴァリア先輩は今保健室の先生であり、生徒会の顧問であり、俺の彼女な訳だが?」
「誰の彼女かは問題無いのだよ、それに、君だって書類の山に埋もれるのはいやだろう?」
「それは嫌だが・・・」
「君の妹さんは風紀実行委員長として良くやってくれているぞ?兄であり、姉である君がしっかりしないでどうする?」
「だからって、闇金の取り立てみたいに経費削減案を片手に部活に乗り込むこっちの身にもなってみろ、やれ対決だのやれ勝負に勝てば条件を聴くだの、きちんとはなしを聞いてくれたのはアニメ漫画研究会ぐらいだぞ?」
「それはそうに決まっているだろう?アニメ漫画研究会の部長は風紀委員書記のオタクちゃんだぞ?それよりもだ、再来週から始まる文化祭についてどんな出し物が良いかをまとめた用紙を各クラス、部活類から集めて欲しいと言っているだけではないか」
「この学園の部活数幾つだと思ってんだ?」
「正式に認められている部活数で57部、同好会数が78会だな」
「合計が120越えるとかおかしいだろ!?」
「仕方あるまい、スポーツ部では野球部、サッカー部、ロッククライミング部、腕相撲部、カバディ部、バンジージャンプ部、富士Q部など、文化部では軽音部、吹奏楽部、オーケストラ部、美術部、イラスト部、漫画部、YouFu部、ニカ動部など、同好会では、パズモン研究会、ドラスト研究会、ドラハン研究会、ラスファン研究会、夢見日記研究会、バハムートブレイブオンライン攻略会などがあるんだ、一つ一つに置いて正式に認められている、言わば組織だ、それなのに出し物を聞かないなんて、遠回しに貴方の部活、同好会は認めませんと言っているようなものだ」
「いや、認めなくてもいいのいっぱいあるじゃねぇか!なんだよ!カバディ部って!なんだよYouFu部って!なんなんだよパズモン研究会って!!」
「いや、しかし、昔に造られた部活を人数がいるのに廃部にするのはどうかと」
「ならマイナースポーツ部にまとめるとか!動画研究部にまとめるとか!ゲーム研究会にまとめるとかあんだろ!」
「だが・・・」
「だがも和菓子も洋菓子もない!!」
「グズッ、ひっく、だってぇ!みんな楽しそうなのにぃ!邪魔なんてできないよぉ!うええぇぇん!!」
「ちょ!?泣くなよ、悪かったから、な?」
「・・・と言うわけで頼んだぞ」
「ちくしょう!嘘泣きかよ!」
「ズビィィィ!!」
「嘘泣きじゃ無い!?」
続く