第七十六話 精霊魔法
「この子に精霊魔法を教えてあげて?」
「ち、ちょっと待ってください、確かに私は正の魔力しか使えないかもしれません、しかし、それ以前に魔力がないんです!」
「貴女は本当になにも知らないのね、正の魔力は普通の魔力とは測り方がちがうの」
「測り方ですか?」
「清らかな思い、だよ」
「清らかな思い?」
「精霊はね、思いのあるところに魔力を込めるの、だから思いを込めて、問いかけてみて」
「・・・なんだかふわふわしてきました」
「そのふわふわしてるのが思い、さあ、精霊に問いかけてみて」
「私を召喚したのは貴女ですか?」
「貴女は?」
「私はシルフィア=エアール、風の精霊です」
「私は境原麗奈と言います」
「では麗奈さん、貴女に私のマスターとしての資格があるかどうか、試させてもらいます」
「は、はい!」
「銭湯に男湯と女湯がありました、本日は男湯に二人、女湯に五人、男湯に三人、女湯から四人、男湯に一人、女湯から一人出入りしました、では銭湯の女将は男か女か?」
「良く考えてくださいね?今、男湯に六人いて、女湯には0人いるんですよ?」
「女です!」
「なぜですか?」
「女将ですから、女です」
「正解です、では、次の質問です」
「はい!」
「少しの間寝てくださいね?」
「あれ?なんだか眠く・・・」
つづく