第六話 俺は真の目的を手に入れた
「ただいま」
「はいお帰りなさい」
「あれ?紗季だけか?」
「だってお母さんたちお兄ちゃんの家に居るじゃない」
「ああ、そうか!」
「念のため電話したら?」
「通じるのか?」
「お兄ちゃんなら大丈夫だよ」
「そうか、じゃあかけるわ」
『もしもし?優希?どうしたの?』
「いまさ、紗季のところに居るんだけど」
『そうなの?じゃあ力は?』
「大丈夫、正常だよ、紗季よりも強いから」
『なら安心ね、まさか優希が紗季ちゃんを抜いちゃうなんて、流石双子ね』
「何で紗季が俺に全て話したこと前提で話してるんだ?」
『ふふ、だってあなたたちの母親よ?』
「…観てたのか?」
『ふふふ、正解』
「まあ、だいたい予想ついてたが…」
『あ、そうそう、たのみごと頼まれてくれる?』
「なに?」
『魔王を倒して?』
「魔王?何でそんな人間的S級クエストなんか…」
『神的G級よ?』
「モン〇ンか!」
『紗季ちゃんと力を合わせないと倒せないわよ?』
「そんなに!?」
『二階の私の部屋にワープゾーンがあるからそれで魔王の世界に行ってらっしゃい』
「ちょっと?魔王の世界ってなに?…切れてる」
「どうしたの?」
「魔王の世界に行って魔王を倒せだと」
「なんだ神的E級じゃない」
「いや?神的G級らしいよ?」
「え?モン〇ン?」
「同じツッコミ!?」
「じゃあいく?」
「母さんの部屋にワープゾーンがあるんだってよ」
「部屋に!?」
「本当昔から変な設定好きだよな」
「この前なんか冷めれば冷めるほど熱くなる肉じゃがを送ってきたよ」
「何それ!?」
「冷めきってたから火にかけたら凍りついちゃって」
「…本当変わってるよな」
「お母さんって年取ってないよね?」
「そう言えば…何故だ?」
「「え?怖!」」