第六十一話 関西弁
「契約成立ですね」
「何で、よりによってセンブリ茶なんだよ…」
「お姉ちゃん、素が出てる」
「んあ?そう言えば…」
「多分苦さで気絶したんじゃない?」
「成る程」
「次は誰なんだろうね」
「次は強欲らしいわよ」
「ってことはマーモちゃん?」
「あの子、かれこれ30年は幼いままですよ?」
「それは私と同じ種族だからじゃない?」
「え?あの子黒龍なの?」
「屍龍よ」
「屍龍って…」
「やっほー」
「来たわ」
「おはよーさん」
「御早う御座います」
「あいかわらずかたいなーラーシェルナ」
「いえいえ」
「あ、ベルちゃん久しぶりやなぁ!元気にしとった?」
「ウチはバリバリ元気やで!ほな、まーちゃんはどうなん?」
「見てわかるとーり元気や!」
「何年ぶりやろか?」
「六年位ちゃう?」
「せや、六年と半年や」
「ホンマベルちゃんと居ると盛り上がるなー」
「せやな!」
「こいつがマーモ=グリーディア?」
「ん?ねーちゃんだれや?」
「俺は…んん!私は山田優希よ」
「無理せんでもええで?今精神は完全に男なんやろ?」
「あ、ああ」
「それにしてもまーべっぴんさんやなぁ、まるで人形やんか」
「そうか?」
「しかもボディラインもしっかりしとるし」
「それは…ありがとうございます」
「敬語とかやめてーな、なんか背中がむず痒くなんねん」
「はぁ」
「せや、彼氏おるん?」
「いや、居ないが?」
「ほな、ウチがなったろか?」
「え?てかお前女じゃん」
「ジョークに決まっとるやろ?おもろいねーちゃんやね」
「…」
「そろそろええ頃やね」
「?」
「お疲れさん、強欲の修行は終わりや」
「早いな!」
「なに言うとんねん、ウチは安い早い旨いそろってんねん」
「どこの料理屋だ」
「お?ねーちゃんええ突っ込みや、将来ビックになるで?」
「いや、次期魔王だし」
「せやったな、すっかり忘れてもーてたわ」
「…」
「まあまあ、これでも飲みぃな」
「お、おう」
「はい、契約成立や」
「…」
続く