第五十八話 性転換!?
「そんな…なんで?」
「この気配は…」
「マリ姉?」
「出てきなさいよ、色葉」
「あらぁ、もうばれちゃったのぉ?うふふ、まぁいいわ、そうよ?私の仕業よ?」
「なんの目的?」
「うふふ、それよりぃ、そっちのコのしんぱいしたらぁ?」
「あ、ああ!ん…」
「お姉ちゃん?」
「さ、紗季ぃ、ん!私、なんかおかしいの…ぁ、か、体が、熱くて!んぁ!壊れちゃいそうなの…あ!らめぇ!」
「お姉ちゃん!」
「色葉、貴女って人は!」
「しょうがないじゃない、これでもぉ、私、依頼されてるのよぉ?」
「誰にだ?言え、じゃないと…」
「うふふふ、怖いわねぇ、さすが、嫉妬ってところかしらぁ?」
「黙りなさい!たかが色欲風情が嫉妬に勝てるとでも?」
「あらぁ?私はこのコを強くしろって言われてるのよ?別に捕って食おうって訳じゃないんだからぁ」
「…強くだと?」
「うふふ、ほらぁ、変化が起きてるわよぉ?」
「ぁ!んぁ!…はぁ、はぁ、くっぅん!はぁ、はぁ…治まった、はぁ、はぁ」
「…お前、なにがしたい?」
「何ってぇ、依頼主が言ってたのよぉ、いくらチートがあっても、悪魔の影響は受ける、それを無くすために一役買ってくれってぇ」
「…傲さんが?」
「そうよぉ、依頼主の名前はねぇ、山田傲介」
「お父さん?」
「うふふ、ただ運命はかなしいわよねぇ、まさか美香さんがお兄ちゃんと籍を入れるとは思わないものぉ、ちょっと嫉妬しちゃうわぁ」
「母さんが姉?ってことは…」
「うふふ、自己紹介がまだだったわねぇ、私の名前は山田色葉、美香の従妹よ?よろしくねぇ?」
「…で?なんの真似だ?」
「だからぁお兄ちゃんから言われたのよぉ、大事な息子と娘を強くしてくれってぇ」
「なぜ?」
「実はねぇ、あいつが良くないことを考えてるらしいのよぉ」
「あいつって…まさか!」
「そのまさかよ、憤怒を司り、悪魔の中でもトップクラスの力を持っているが故に世界の全てを遊びとしか思ってない人格覇者、ついでに私の元カレ、ラース=サタリード、彼が動き出したの」
「ラースが…」
「だから私とお兄ちゃんは手分けして優希くんと紗季ちゃんを強化してくれる人をよんでラースとの戦いの日に備えようってわけ、そのために優希くんには本来の姿に強制的に戻ってもらったわ」
「マリア、ラースって…」
「親が違うが私の弟だ」
「…それって、どういう?」
「ラースは元々孤児だった」
「なるほど」
「話し、してもいいかしら?」
「ああ、すまないな」
「私とお兄ちゃんは二人を強くするために三人に協力をあおいだ」
「憤怒、怠惰、強欲…か」
「そう、憤怒はラースの姉のラーシェルナ=サタリードに、怠惰はスロウ=ベルフェに、強欲はマーモ=グリーディアに」
「…どれもこの学校の卒業生で在学時の成績はトップクラス、いまではSBCの幹部、つまり世界のトップよ」
「SBCって?」
「Seven big crimes、通称SBC言っちゃえば悪魔の頂点ね」
「七つの大罪…」
「そう、SBCのメンバーは、暴食のグラトニル=ヴァリアノイド、嫉妬のマリア=エンヴィーナ、色欲の山田色葉、傲慢の山田傲介、憤怒のラーシェルナ=サタリード、怠惰のスロウ=ベルフェ、強欲のマーモ=グリーディア、この七人で成立されてるの」
「魔王と六人のガーディアンね?」
「そうよ、順位は地位が強い順に、傲慢、暴食、嫉妬、色欲、憤怒、怠惰、強欲の順に並んでる、この地位はどれだけ力が強くても変えることは許されない、それをラースは変えようとしている」
「下克上?」
「そうなるわね」
「さて、難しい話しは終わり、今日は疲れてると思うから休みなさい」
続く
ついでにマリアはラースの従姉でラーシェルナはラースの姉です、マリアとラーシェルナは従姉妹ということになります。
マリア
23歳6月生まれ
ラーシェルナ
23歳11月生まれ
ラース
18歳5月生まれ
詳しい内容は次の話で明らかになります