第百十七話 蝕む世界
〜魔法世界ー学校〜
『繰り返します、世界各地で人が突然暴徒化する現象が起きています、暴徒化は接触により感染します。暴徒と化してしまった人には近付かないでくだs』
『おい!逃げろ!』
『やめて下さい!辞めッガアアアア!!??』
「どのチャンネルもニュースか砂嵐・・・まるで世界の終わりですね・・・この結界もいつまで持つか・・・」
「優希殿達を信じるしか無いでござるよ・・・」
「ですが優菜さん・・・」
「大丈夫よ、きっと・・・オホン!某達は出来る事をするだけでござる!」
〜現世〜
「ったくよぉ、なんだぁ?あのバケモン」
「虚獣って言ってましたっけ?」
「ああ、アイツらが出て来た痕跡見てみろよ・・・」
「ヒトガタの湧き出し口ですね」
「おそらくは元々ゾンビだったんだろうよ、個性だのなんだのが全部食われた、要は食いカスだな」
「それで、私達はあれを食い止めれば良いんですか?」
「おうよ!久々の喧嘩だ、気合い入れるぞ!日向!」
「はい!」
〜原初の世界〜
「崩壊した世界が、他の世界を侵食し始めてます・・・」
「そうじゃな・・・時は一刻を争うが、あの虚獣とやら、魔力を吸収し魔法陣の核に送り込んでおるようじゃ、真っ向から立ち向かったらひとたまりもないじゃろう」
「なにか手建ては無いのかしら?」
「一つだけ・・・あるにはあるのじゃ」
「エニアグラム・・・か」
「うむ、属性による弱点じゃの、
暴食は倦怠感を産み怠惰となり、
怠惰は寂しさを産み色欲となり、
色欲は他人を比べ嫉妬となり、
嫉妬は独占欲を産み強欲となり、
強欲は激しい怒りとなり憤怒となる、
そして憤怒は空腹感を産み暴食となるのじゃ」
「待って、それだと傲慢と虚栄と憂鬱がないよ?」
「残りの3つは他の罪を兼ねるんだよ」
「傲介の言う通りじゃ、傲慢は強欲と怠惰を兼ね、虚栄は暴食と憤怒を兼ね、憂鬱は色欲と嫉妬を兼ねるのじゃ、そして傲慢は虚栄を産み、虚栄は憂鬱を産み、憂鬱は傲慢を産むのじゃ、それを図にしたのがエニアグラムという訳じゃ」
「じゃあ虚獣と戦う時は・・・」
「うむ、怠惰にはリア、色欲には瑠愛、嫉妬にはデウス、強欲にはマリア、憤怒にはマーモ、そして暴食には優希、が対応するのじゃ、じゃが傲慢、虚栄、憂鬱は手強い、よって6つを倒した後体制を整えてから立ち向かうのじゃ、良いか?では、準備したら崩壊した世界・・・いや、蝕む世界へ出発じゃ!」
続く




