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そのすべてが美しい世界
まさえちゃんは、滑り台に何やら細工をしているようだ。
金色のジュータンとなった銀杏の葉を両手いっぱいかき集め、滑り台に降り積もらせていた。
私もまさえちゃんを見習って同じことをした。
黄金色の滑り台が完成すると、私たちは勢いよく滑り降りた。
ボスッ――。
音をたて金色に輝く落ち葉のプールに埋もれる。
二人は顔を見合わせ、同じタイミングで、ころころ、ケラケラとお腹を抱えて笑った。
それから、何度も何度も飽きることなく、繰り返し滑って遊ぶ。
私達は、金色の銀杏の葉を両手いっぱいすくって空に向かって舞い上げた。
黄金色の銀杏の葉が、くるくる、ひらひらと雪のように舞い落ちる様は、ただただ美しく見惚れたものだ。
そのすべてが、美しい世界――