ジャンケン必勝法
昔、日曜日に毎週サザエさんとジャンケンするコーナーがあったが、私はジャンケンをあえてしなかった。
私がジャンケンでサザエさんに勝ってしまったら、サザエさんが傷ついてしまうのではないか・・・。
仮に私が、サザエさんに負けたとしても、「女性にあえて負けてあげて、花を持たせる」のは男性としてのマナーだと思うから、それはそれで悪くないと思われる。
引き分けだったらまあ丸く収まるとは思う。
まあ、相手に勝って傷つけるよりも、あえて負けて「女性に花を持たせる」それが紳士としての嗜みである。
引き分けだった場合は、
「お互い同じ「グー」だね。もしかしたらこれって運命なのかも??」ということで親交を深めるチャンスかもしれない。
ただ、そのころは、サザエさんが「グー」で来ても、私の「パー」で包み込んであげるようなやさしさは私にはなかった。
ただ、今の私であれば、きっとサザエさんが「グー」できても、「パー」で包み込んであげるような大人の包容力をもってジャンケンに臨めると思う。
いや、今の私の包容力であれば、仮に「チョキ」で来たとしても、「パー」で来たとしても、私の「パー」で包み込んであげることも可能だ。
そんな包容力を持てるようになれれば、もはやジャンケンマスターと言えるだろう。
包容力は、駆け引きを超えるのである。
きっと、サザエさんの「チョキ」が、私の「パー」に包み込まれたその瞬間、マスオさんは、私に対してジェラシーを感じるに違いない。
もう一度伝えたい。
ジャンケンに勝てるコツは、駆け引きなんかじゃない。
どんな時も「パー」を貫くこと。包容力を持った「パー」で相手を包み込んでしまえば負けはしない。
相手が「グー」できても「チョキ」で来ても、「パー」で包み込んであげるような包容力を忘れなければ、どんな手が来ても大丈夫。それがジャンケンにおける必勝法であると私は考える。