海物語
''導入''
概要・導入
海の近くに住む褐色肌のエルフ達、その中でも高位で権力を誇るエルフの血筋・ジャドール家。
イレブン傭兵団幹部・『海映える双槍の貴公子』ジェム・ジャドールの生家であるその家から、ジェムを主任として依頼を受けてほしいと話が来た。
内容としては私有領海で行われるパーティの護衛。最近そのあたりでの魔物が活性化し、護衛なしでは不安なのだという。
実家を100年以上も前に捨てて出てきたジェムはいまさらの指名に大変不服そうではあるが、あくまで「傭兵団に来た依頼」として対処する所存だという。
!これは自宅PC/NPC仕様のシナリオ並びに導入です。適宜改造をお願いいたします。
(画像は一部準備中です)
''本題''
最初はジェムの母親の挨拶・紹介から始まる。
&ref(https://image02.seesaawiki.jp/a/n/aporionn/uuB0qRuXMz.png)
その最中、ジェムはずっと不機嫌な顔をし続けている。
それこそ、いつもチャラいと言われる程度に陽気で楽観的なふるまいをする彼とは結び付かない。
&ref(https://image01.seesaawiki.jp/a/n/aporionn/C0HjLChI3Z.png)
依頼人であるその両親からは、
・自分たちの私有地である領海で、船上パーティを行う。
・もともとは自分たちの警備や護衛がいれば平気な程度の平和な海なのだが、
最近になり妙に魔物が活性化していて、このままでは安全に執り行えない。
・パーティはずっと以前から決まっており、延期も難しい。そこでパーティ中の警備を頼みたいということ。
・何年も時を開けたとはいえもともと住人であるジェムを中心とすればやりやすいはずだと考えたということ。
よろしくお願いしますね、と頭を下げた後、両親はその場を去る。相変わらずジェムの顔は不愉快そう極まりない。
以降、ジェムの話す内容。
・自分は現在150歳前後であるが、ジャドール家は15歳ころに自らの意思で捨ててきたこと。
(!ジェムは自ら進んで「ジャドール」まで名乗らない程度に自分の血筋は割と秘匿してきた。二期PC達はジェムの苗字なんて知らないはず。)
・今まで音沙汰なかったところでわざわざ自分を指名してくるなんて普通ありえない。
「俺ね、成人する15歳になったかなーどうかなーって頃合にこの家すっぽ抜けてきたんだ、いろいろあってね。俺からこの家捨ててやったの」
「最初のころは探しててくれてたかも知らないけど、俺の年齢考えてみ、150才近いの。そこから100年どこじゃない月日過ぎてんだよ?」
「いまさら何を言いたくて俺を指名したかわっかんないよね…少なくともまともな理由じゃないと思うんだ、ちょっと君らも警戒してて?」
船はとても大きい、魔動機術で造られたもの(クルーザーイメージ)が二台。
どうやらこんな大きなものを専用船として造らせることが可能なほど、この家の財力などは本物のようだ。
なるほど、乗ってくる他の客人たちも高貴なものが多い、爵位を持っているPCがいれば、中には見知った顔もあるだろう。
ジェム「この貴族だらけのパーティじゃ俺も口説く気持ちになんかならないよ、さぁ、護衛のお仕事お仕事…
けど、こんな怪しすぎる話、何仕掛けてるかわかったもんじゃない」
「なんか俺だけVIP船の方で挨拶しながら護衛だってさ!ナー二が自分を主任にしてか…あーやだやだ。君らも気をつけて?」
そう言ってジェムは別の船の護衛に向かう。以降、PC達はおのおの船上の護衛を任される。
空は快晴、海も穏やか。このままつつがなくパーティは進んでくれるだろうか?
!天候予測判定…普通
成功すると、昼間のうち、パーティ中は問題なさそうだ。
…しかし、夜間に向けて天候が荒れて行きそうな兆候が見られる。
それこそ、大嵐、剣の加護により水に愛されたエルフであっても危ないような。
夜間までパーティを行うと言っていた夫妻にそのことを連絡すると、一瞬逡巡する様子を見せながらも、夜間の部を止めるよう手配してくれるだろう。
(!本当は前に乗客は返し、夜の荒れた船の上でジェムを蛮族の群れと相対させるつもりだったようだ)
以下の二つはほぼ同時。
!聞き耳判定…やや難しい
海中からボゴゴゴ…という低いうねるような、とどろくような音がした。
そう、水が急に吸い込まれたりする時のような…?
(ディメンジョンズゲートでクラーケンが遠海から引きずり込まれた音)
!危険感知判定…難しい
何か敵意を感じた….?同時に、海上にいるが故のモノとは違う、甘いテイストのマリンの匂い(香水みたいな…)が一瞬する。
気がついたPCは海面の下の方で、何かが光ったのがわかる。
魔法の光のようだった。だれかが魔法を行使した?
と、思っていると、血だまりと一緒にぷかりと何かがうかんでくる…
キラーホエールの子供だ!今の魔法らしきもので死んでしまったらしい
(危険感知に失敗していれば、ただ急にうかんできたように見える)
と、それを察してまもなく、その仔シャチの群の仲間たちが浮上してくる。
仲間に危害が加われば許さない気質のため、此方を敵と勘違いしているなら当然の反応だ。
ひときわ大きいキラーホエールが、船上に飛び乗ってきた!!
気づくとジェムのいる VIP船も悲鳴が上がり被害に遭っているようだが、
今は自船の敵をどうにかしないと…!
ミドルバトル
!キラーホエール(レベル7/CG記載)ベースの改造版
BOSS
[+]グレートマザーキラーホエール(キラーホエールのレベル12くらいに強化版)
知能:低い 知覚:五感 反応:腹具合
言語:海獣語 生息地:海
知名度/弱点値:19/22 弱点:炎属性ダメージ+3
先制値:21 移動速度:5/30(水中)
生命抵抗力:15(22) 精神抵抗力:15(22)
攻撃手段:噛みつき(上半身) 命中17(24) 打撃2d+15 回避16(23) 防護11 HP55 MP20
:尻尾(下半身) 命中17(24) 打撃2d+15 回避16(23) 防護11 HP55 MP20
→HPは調整で136とする。
〇水中専用/限定陸上適性
水中でのペナルティが一切なくなる。
また、HPが4分の1以上あるとき、陸上でも行動が可能となる。
(この個体の場合、HP34までは陸上行動が可能)
それ以下となった場合、本来の【〇水中専用】効果同様、
陸上での行動は不可能となる。
〇連携
CG参照
〆超音波アタック/14(21)/生命抵抗力/消滅
CG参照
〆テイルスイング
同技使用敵参照
〇怒れる母
打撃点に+2される(非適応)
[END]
[+]グレートキラーホエール(キラーホエールのレベル10くらいに強化版)×4
知能:低い 知覚:五感 反応:腹具合
言語:海獣語 生息地:海
知名度/弱点値:17/20 弱点:炎属性ダメージ+3
先制値:19 移動速度:5/30(水中)
生命抵抗力:13(20) 精神抵抗力:13(20)
攻撃手段:噛みつき 命中13(20) 打撃2d+13 回避12(19) 防護9 HP80 MP20
〇水中専用/限定陸上適性
水中でのペナルティが一切なくなる。
また、HPが2分の1以上あるとき、陸上でも行動が可能となる。
(この個体の場合、HP40までは陸上行動が可能)
それ以下となった場合、本来の【〇水中専用】効果同様、
陸上での行動は不可能となる。
〇連携
CG参照。
〆一極集中超音波
複数のグレートキラーホエールによる同時発射の音波により、船体を大きく揺らす。
船上に存在するキャラクターの近接・射撃攻撃の命中・回避力判定に最大-2のペナルティを与える。
この動作は、同じ乱戦エリアに2体以上のグレートキラーホエールがいるときのみ可能となる。
また、この動作に参加したグレートキラーホエールは、自分の手番を消費したものとする。
ペナルティは、以下のように1d6で決定される。
4体参加→1・2でペナ-1、3・4でペナ-2、5-6はペナ無し。
3体参加→1・2でペナ-1、3でペナ-2、4-6はペナ無し。
2体参加→1・2でペナ-1、3-6はペナ無し。
[END]
倒し終わった後、 VIP船の方確認すれば、ブリンクシェルの効果のかかった魔動機の小舟(小型クルーザー?)に
VIP達が乗り海上に避難する中、ジェムも何かを倒し終わったようだ。
ジェム「もー、ごめんね!そっちは何がいたの?シャチ?」
ジェム「こっちはクラーケンだよ、船にまきついてきてやばくて…あんなの船の壊すののプロじゃん?」
ジェム「VIPの信用のために盾になれ、って指示されたからぶつ切りにしてやったけどさ!
もともと俺にばっかり攻撃してくれた感じしたし、客も素直に移動してくれたから楽だったけど」
ジェム「しかし…さすがにこんな近海に、こいつらいたかな…?
なんにしろ、こんな化け物がいるってわかってる場所で強行するのおかしいったらないよ、まったく…」
!キラーホエールとディメンジョンズゲートは、海に住む吸血鬼「ヴァンパイアオーシャン」の双子(?)の仕業。
もともとはジャドール家と領海に関し敵対にも似た関係であったが、ジャドール家から領海の幾らかの譲渡をもとに提案を持ちかける。
ジャドール家は「こんな恥知らずな男が万が一にでも自分たちの血族と知られたら沽券にかかわる」とジェムを疎み、
ヴァンパイアたちもかの有名…邪魔なイレブンの幹部たちを抹殺できるように手を組めるということで、ジャドール家に協力した。
↓
パーティ後、PC達は護衛をねぎらいたいということで、依頼人に近場の島の別荘に招待される。
今晩はここでゆっくりと過ごしてほしいということ。ジェムもいる。
夜は天候予測判定の通り、大荒れの空模様。海も大荒れのようで、うねる波の轟音が響いてくる…。
ジェムが両親に呼ばれ席を外しているが、食事がもてなされる。真っ白い肌に華奢な体のメイドたちが料理を運んでくる。
やはり高位貴族の使用人と言ったところか、とても美しい容姿をしている。
(!実際はみんなリャナンシー。ヴァンパイアの双子の部下として仕事してる)
出された食事を食べたところで…
生命抵抗判定…やや難しい
薬品学判定(生命抵抗に成功したPCのみ可)…普通
強力な睡眠薬だ!ほぼ毒のようなもので、抵抗失敗したPCは判定をする間もなくがくんと落ちてしまう。
毒属性の治療をしないと完全に目覚めない。後々起きていいが、その後の戦闘で3Rの間の行為判定に-2のペナ修正。
PC達がどういうことかとざわついているところで、
聞き耳判定…やや難しい
荒れる風雨、海の音に紛れて、外から金属が鳴る音砲撃のような音が聞こえる…?
外に目を凝らすと、暗視もちならジェムがこの悪天候の中、槍を持って戦闘態勢になっているのが見えるだろう。
同時に、彼めがけて魔法が飛び交ったり、着弾したり、なんだかひどいことになっている…!?
↓外に向かって状況を確かめよう
PC達がジェムのもとに行くと、ジェムが槍の血を払いながら近づいてくる。
ジェム「ハー…ホント、あのクズ親どもめ…御免ねー、君らまで巻き込むとかほんとひどい話」
ジェム「俺、こんなチャラい性格で有名になっちゃったじゃない?仮にもここの血族だから、身バレした時に面汚しになるから消したかったみたいね!」
ジェム「だからってさ、まぁこんな蛮族と手を組んでまでやるかね…?」
その台詞と視線に応じて上を見ると、そこには雨をものともせず浮遊する二人の美少女の姿がある。
&ref(https://image02.seesaawiki.jp/a/n/aporionn/eFzy0K82j3.png)
&ref(https://image01.seesaawiki.jp/a/n/aporionn/C5cLiiCza4.png)&ref(https://image01.seesaawiki.jp/a/n/aporionn/tKRao7xNx9.png)
アクア「きゃはは!寝ていられたら楽になれてたのに、不幸な人たち!」
マリン「いいじゃないアクア、こっちはちょっと増えたくらいじゃ私たちの敵じゃないのよ」
まもちき(21/27)すると、海に住むヴァンパイア、「ヴァンパイアオーシャン」の双子だとわかる。
ジャドール家と領海を巡り争っている関係だが、
ジェムを殺すことを条件に、いくらか領海を譲渡されることを提案されたのだという。
蛮族たちに忌々しいイレブンの大幹部を単独にさせて消せる、ついでに他の幹部も巻き込めて消せる。
イレブンの戦力減少は願ったりかなったり、ついでに領海も増えると来て、彼らは協力しているとのこと。
〇どんな関係なの?
アクア「私たちはこのあたりの海をジャドールとずーっと取り合ってたのよ、忌々しい連中だけど」
マリン「そいつ殺せば、この島含め、海を此方に譲られるのよ。…すべて渡す気じゃないのは忌々しいけど」
アクア「領海渡すことも惜しまれない程邪魔者扱いのその男も、存外哀れね!きゃははは!」
マリン「貴方たちもおとなしく待ってなさい、その首にすぐ噛みついてあげるわ」
(〇天候について
アクア「ほんとはこの荒れた海に踊る船の上で、私たちとのダンスパーティだったはずなのに」
マリン「誰かこの天候を告げ口したでしょう?後で嬲ってあげるから」)
と、双子と話しているところに砲弾が飛んでくる。
暗視もちには、島の縁・海岸に船がいくつも止まっているのが見えるが…ただの船ではなさそうだ。
アクア「さぁ、私たちのお気に入りの船たちも待ちくたびれてるわ?」
マリン「私たちが大事にしてる船だもの、貴方たちを傷めつけたくて仕方ないんだわ」
アクア「一等大事な船なんて、きっと貴方たちを船員にしたくて仕方ないはずよ」
きゃはきゃはと笑う二人の笑みは残虐なものだ。
ジェム「ろくなもんじゃないんだ、今の状況。ヴァンパイアだけだったらまだ俺も頑張ったけどさ…
いやー、さすがに海から四方八方砲弾撃たれたらさすがに俺だってどこでへまするかわかんないよ。多勢に無勢ってやつ!」
ジェム「私事全開で、ほんと申し訳ないんだけど、力借りてもいい?とりあえずさ、あの空飛んでる船任せてもいい?」
ジェム「…あのヴァンパイアは任せて。一人で片付けてやるからさ…君らを傷つけさせたら、今回の主任の名が廃るからね!
周りの連中頼んだよ!!…あの親の思うままにさせてやるか!!」
戦闘開始、島を囲む幽霊船を撃滅せよ。
!!環境ペナルティ!!
①夜の嵐
・光源がない、暗視を持たないPCは、視界が効かないことによる-4のペナルティ修正を負う。
・くわえて、大雨による視界不良で命中・回避力に-2のペナルティ修正を負う。
②波打ち際
乱戦エリアは海岸の波打ち際となっている。
嵐と砂で足場が悪く、命中・回避力に-2のペナルティ修正を負う。
ただし浮遊・飛翔しているPC、【剣の加護/水】をもつPC、
水上を歩けるPC、水中適性(専用)、移動(海上)を持つPC等は影響を受けない。
BOSS
スカイゴーストシップ(レベル14強化/ルルブⅢp286)これが最初乱戦エリアにいる。
ドラクエ8の船が空飛ぶシーンみたいなイメージ。飛行船ではない。
・レベル上昇効果に加え飛行Ⅱ効果で命中や回避がアップしてる。
・欠片やトレジャードロップ効果でHP増し増し。
以下選択。
!PCの火力が高ければ、後衛エリアに通常のゴーストシップ(レベル12)を1体配置。
!周りに複数いるゴーストシップの設定上、毎ターン敵に支援攻撃発生。
戦闘終了
ゴーストシップ討伐が終わると、周囲の雨は相変わらずだが、ジェムとヴァンパイアが戦っているだろう音は消えている…
探すと、それぞれ地面に突き刺さった二本の槍と、その刃先、土と濡れ混じりどろどろなった灰、
そして近くに血みどろで倒れて雨に打たれるジェムがいる。
まもちき21以上出してたものは、その灰がヴァンパイアの死体と同義だとわかる。動かないジェムだが、まだぎりぎり意識があるようだ…
しかし流血がひどく雨に打たれさらに流れ出てしまっている。
(回復させてやって…)
回復したジェムはPC達の心配をしたうえで、ヴァンパイアの退治方法を確認する。
「・・・はー、一人で片づけるとか言っといてこのざまだよ、なっさけないよねぇ・・・みんなは無事?」
「今一回殺したけどさ…確かヴァンパイアって復活するじゃない。誰か対処法知ってる?」
まもちきで27以上出してくれてたら知ってる。
オーシャン達が死んだことで、別荘の中にいたリャナンシーたちもいつの間にか消えている。
ひとまず今日は、その屋敷で夜を明かすことになる。
そしてこれは後日(翌日?)談。PC達が両親たちを追及しにいこうと提案すると、ジェムは放っておけばいいと言ってくる。
自分がすでに話をつけてきたことと、報酬はもらってきたから、とのこと。
ジェム「いいよ、ほっといて。あの人たち、俺が生きてるの見て顔引きつらせてんの。
俺が絶対あのヴァンパイアたちに殺されると思ってたんだろうね?笑える話だと思わない?」
「俺に殺されると思ってすごい動揺してたからさ、言ってやったの。
《俺はあんたたちに自分から関わりなおそうとしたことは無い》、《だから俺と俺の仲間に二度と関わるな》って。
《さもないなら、お望み通り、アンタラを潰しに行く》とも付け加えてね?」
「大丈夫、護衛の報酬はきーっちり、もらってきたからさ?そこはあくまで【依頼】通りってことでね」
ジェム「しっかし…ほんとと巻き込んでごめんね!俺の分の報酬の驕りでみんなで飲みいこ!俺はサカロス神官、みんなお酒飲めるよ!」
こうして、予想外の護衛任務は終了することとなったのだ。
おしまい。