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200文字小説集 vol.2

ホワイトデーの憂鬱(200文字小説)

作者: 日下部良介

 珍しく息子に相談された。

「なあ、おやじ。女の子はホワイトデーのお返しにどんなものを期待しているんだろう?」

「別に何でもいいんじゃないか? 気持ちの問題だろう」

「とは言っても、俺が焼いた手作りクッキーを期待していると思う?」

「…。ないかな」

「そうだろう。やっぱりアクセサリーとかだよな」

「それなら間違いないだろう」

「金掛るなあ…」

「仕方ないだろう。貰ったんだから」

「カンパしてよ」

「結局、そうなるんだな」




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