整理
急いで書き上げたので文字数少なめです……。あと2話を修正しました。よろしくお願いします。
奈留はメイドに導かれ大きな部屋へ案内された。
「勇者様、こちらの部屋をご自由にお使いください。もし何かありましたらそちらのベルでお知らせくださいませ」
そう言い、部屋を出て行った。奈留は部屋を一通り見渡した後、椅子に座った。
「ふぅ、やっと一人になれた……。いきなり色々言われて戸惑ったけど、この国での安全は一応保障されたかな? 帝国との戦争に巻き込まれるのは困るけれど何としてでも元の世界に戻る方法を探さなきゃ」
そう独り言を言いながら今後の事をまとめていく奈留。そして考えがまとまったのか今度は転移したときについて考え始めた。
(それにしてもあの時のあれは何だったんだろう。朝登校して、席に着いた。朝のホームルームの前だから教室には生徒がほとんど揃っていた。そして赤色と青色の魔法陣が――教室一面に広がった。だけどここに来たのが僕だけなのに違和感を感じる。何か条件があるのか、あるいは……だけどそんな突拍子のないことあるわけない――と言いたいがここは異世界みたいだし……。もしこの予想が当たっていたらこの国は……)
何かをひらめいたようだが、すぐに顔を曇らせた。
「それにしてもおなかすいたな。何か食べたいしベル鳴らしてみるか」
ベルを鳴らしたらすぐにメイドがやってきた。
「どうかなされましたか?」
「あのおなかが空いたんだけど食べ物ってありますか?」
「もうすぐ夕食に呼ばれるかと思われますので、もう少しだけお待ちください」
そうしてしばらくしたら奈留は夕食に呼ばれた。ついていくとそこには王と女王、そして第一王女がそろっていた。出てきた料理は今までに食べたことがないような美味しいものばかりだったが、奈留はそれどころではなく、全く味がわからなかった。