第一章 登場人物
ネタバレを含みます
周
周の文王
周の武王の父であり、もっとも優れた名君と讃えられる。
周の武王
周王朝の開祖。名君として知られており商の紂王を打倒し周王朝を築いた人物。
管叔
周の武王の弟。三監の乱を起こした人物。管の祖。
蔡叔
同上。蔡の祖。
周公旦
周王朝を支えた名臣。武王亡き後の三監の乱を鎮圧し、幼い周の成王の代わりに執政を行った。孔子が憧れた名臣。
太公望
周の文王に見出され、周の武王の元、商周革命に尽力する。三監の乱では東方での乱を鎮圧した。斉の祖である。
召公
周の武王の元、太公望と同じく奮闘した名臣。
蘇忿生
周の武王に従った人物。妲己の父とされる。
周の厲王
周王朝の衰退のきっかけを作った人物。民衆の言葉を封じようとしてやり返された人物。
共和伯
共の国君で民衆に人気があった人物。厲王の代わりに政治を行う。
周の宣王
前半生こそ宣王の中興と呼ばれる時代を築くものの、戦争に負け続け、結果的に更なる周王朝の衰退を招いた。
周の幽王
周王朝の崩壊を招いた人物。美女褒姒を何とか笑わそうとして何度も狼煙を上げ、諸侯の恨みを買い、攻められ、殺された。
褒姒
周王朝の崩壊を招いた悪女。笑わない美女で知られる。生死については不明である。
伯服
幽王と褒姒の子、申候に殺される。
申后
申候の娘、幽王の后だったが廃される。
申候
幽王のやり方に不満を抱き、娘の子で孫の平王を即位させるために幽王を攻め殺す。
平王
諸侯に担がれ即位する。だが諸侯の台頭を抑えることはできず、周王朝の権威を取り戻せなかった。
王子・多父
鄶を鄭の武公と共に滅ぼす。
西虢公・郭翰
携王を担ぎ上げる。
携王
西虢公に担がれ、平王と対立するが晋の文侯に殺される。
洩父
平王の太子。早世する。
周の桓王
洩父の子。平王の死後即位する。平王とは違い感情を抑えられない性格。鄭の荘公と対立する。
王子・狐
鄭に人質として出されていた。
武氏
周の大夫。荘伯の戦に参加するが荘伯を妨害する。
尹氏
周の大夫。同上。
周の桓公・黒肩
周の桓王を支える臣。周の桓王の我侭に振り回される。
鄭
鄭の桓公
鄭の祖。周の宣王の弟。鄭の民を息子に任せ、幽王の元に馳せ参じて、申候の軍と戦い戦死する。義人として、讃えられる。
鄭の武公
桓公の子。鄭の国民をまとめ鄭の基礎を作っていく。謀略家でもある。
関其思
鄭の大夫。胡国を攻めることを進言し、武公に殺される。この死を利用し武公は胡国を滅ぼした。
鄭の荘公
鄭の武公の子。鄭を強国へ押し上げた名君。母に嫌われ、弟に反乱を起こされ、周王に疎まれたりと波乱の生涯を送る。父譲りの謀を持ち、周の桓王に勝ち小覇と讃えられる。
武姜
鄭の荘公の母。逆子で生まれた荘公を憎み、弟段を寵愛し混乱をもたらした。その後荘公とは和解した。
祭仲
鄭の大夫。国境の役人だったところを荘公に見出された名臣。荘公を支える。
子封
公子呂とも言い。再三段を討伐するように進言した。段の乱では奮闘する。
段
荘公の弟、母の寵愛をいいことに反乱を起こすも兄荘公の前に破れる。その後州吁の乱で戦死する。
潁考叔
鄭の大夫。荘公と武姜の間を取り持つそれにより卿の位に至るが子都と諍いを起こし子都に殺される。
公孫滑
段の子。衛に逃れ、衛と鄭に争いを起こさせる。州吁の乱では衛の桓公の暗殺に協力するが裏切られる。
公子・忽
荘公の子。鄭の後継に選ばれている。独特の美学を持っており、それを曲げるようなことをしない。
子元
荘公の息子。策略に優れているが狡猾な人物故人望が無い。
原繁
鄭の大夫。鄭の戦に度々参加する。
洩駕
鄭の大夫。同上。
祝聃
鄭の大夫。猛将であり、弓の名手でもある。周の桓王との戦では桓王の目を射る。
子都
鄭の大夫。潁考叔と諍いを起こし、それを恨み潁考叔を後ろから射てこれを殺す。
瑕叔盈
鄭の大夫。許との戦いで活躍する。
公孫獲
鄭の大夫。許の統治を任せられる。
高渠弥
鄭の大夫。鄭の荘公に気に入られた人物。弁術に優れている。
衛
衛の武公
兄を殺し、位につくも、臣民に慕われた名君。切磋琢磨の故事の人。叡聖武公と讃えられる。
石碏
衛の大夫で忠臣。衛で起こった公子州吁の乱で息子を犠牲にし、衛の混乱を鎮圧した人物。その故に大義、親を滅すと讃えられた。衛の武公を尊敬している。
衛の荘公
鄭の武公の子。後継者問題を引き起こし、衛の国力を低下させるきっかけを作った人物。
荘姜
得臣の妹で絶世の美人で知られている。荘公の妻。州吁を嫌うが州吁の乱に巻き込まれ死ぬ。
厲嬀
陳の公女。荘公の妻。
戴嬀
厲嬀の妹。荘公との間に桓公を生む。
桓公
荘公と荘姜の間に生まれる。州吁によって殺される。
公子・州吁
荘公の子。乱暴な人物であり、桓公を殺し、位に着くが石碏の罠により、掛かり処刑される。
石厚
石碏の子。州吁と仲が良く。彼を即位させるために策を巡らす。最後は父の罠により、処刑される。
獳羊肩
衛の大夫。石碏を尊敬する人物。
醜
右宰の任を担う。州吁の処刑を見届ける。
秦
秦の襄公
平王を支えた諸侯の一人。岐山の戦いで戦死する。
秦の文公
平王のため周が失った土地を取り戻した。
晋
晋の穆公
晋の文侯と成師の変な名前を付け、後継者争いの要因を作った張本人。
晋の文侯
叔父を殺し、即位する。携王を殺し、平王の即位後の混乱を鎮める。弟の成師と対立し、彼を徹底的に力を与えないようにした。
成師
文侯の弟、曲沃の地を与えられ国君の座を坦々と狙うが志半ばで亡くなる。
師服
晋の文侯と成師の名前から後の晋での混乱を予言した。
昭候
文侯の息子、暗殺される。
欒賓
穆侯の曽祖父、靖侯の孫であり、成師に仕える。
潘父
晋の大夫。昭候を暗殺した人物。欒成に殺される。
欒成
欒賓の子。成師、荘伯、武公の晋統一を散々邪魔する。
孝候
昭候の子。荘伯と戦い殺される。
鄂侯
孝候の子。翼の人々に即位させる。荘伯との戦いの中亡くなる。
哀候
鄂侯の子。鄂侯の死後即位する。武公に戦を仕掛けるが返り討ちにあい殺される。
公子万
鄂侯の即位後攻めてきた荘伯を阻む。
荘伯
成師の子。晋を狙うが周の横槍により、果たせず。志半ば亡くなる。
武公
荘伯の子。晋統一を目指し奮闘する。欒成の生き様に共感する人物。
韓万
荘伯の弟。武公を支える。
梁弘
武公を支える大夫。
小子候
哀候の死後即位する。
斉
得臣
若死にした斉の太子。
斉の僖公
温和な人物で諸侯の間を取り持つ等諸侯の講和に務める。
夷仲年
僖公の弟。外交に優れた才を持つ。兄とは良好な関係。
文姜
魯の桓公と結婚する。絶世の美人であるらしいが。
諸児
僖公の子。文姜の兄だが。
魯
伯禽
周公旦の子。魯の祖。
魯の孝公
魯の恵公の父。
魯の恵公
息子の嫁にさせるはずだった女性を自分のものにし魯に混乱をもたらした。
仲子
隠公に嫁ぐはずだったが美人であったため恵公に目を付けられ恵公の妻となる。魯の桓公を産む。
魯の隠公
父恵公に自分の妻を奪われるという不運の人。父亡き後、魯の桓公の代わりに政治を担う。
費伯
魯の大夫。度々隠公の言うことを聞かず、行動する。
無駭
魯では司空の位に着いていた。戎との戦いで功を立てる。
費庈父
魯の大夫。同上。
衆仲
魯の大夫。知識に溢れた人物で隠公を支える。州吁の死を予言するなどする。
羽父
度々隠公の意向に逆らうが外交感覚に優れた人物である。だがその才を自分のために使う。宰相になろうとして、魯の隠公を暗殺する。桓公と文姜の婚姻を実現する。
魯の桓公
羽父に隠公が自分を殺そうとしていると聞かされ、羽父の隠公暗殺に協力する。
臧僖伯
魯の恵公の弟。隠公を諌める。
臧孫達
臧僖伯の子。度々、魯の桓公を諌める。
宋
宋の武公
戎と激闘を繰り広げた人物。仲子の父。
宋の宣公
死ぬ際、息子ではなく、弟に後を継がせる。
宋の穆公
兄、宣公によって後を継いだため遺言で兄の子を継がせる。
孔父
宋の大司馬。穆公の遺言通り、殤公に後を継がせる。愚直な人物。
殤公
宣公の子。穆公の後、継ぐ。宋と諸国の戦争を引き起こす。華父督によって殺される。
荘の荘公
公子・馮宋の穆公の子。本来、父の後を継ぐはずだったが穆公の遺言で鄭に送られる。華父督と手を結び、殤公の死後即位する。
華父督
宋の大宰を務める。自分の利益を元に物事を考える人物。
陳
陳の桓公
石碏の策に手を貸す。名君とは言えない人物。
五父
陳の桓公が病に伏すと乱を起こす。
免
桓公の子。五父に殺される。
許
百里
許の大夫。鄭の荘公に許の桓公を支えるよう命じられる。
許の桓公
鄭との戦に負けた後即位する。
楚
楚の武王
楚で初めて王を唱えた名君。
芮
芮伯・万
奸臣ばかり寵愛するため母、芮姜に国を追い出される。
芮姜
息子が奸臣ばかり寵愛するためこれを追い出す。秦に攻められても耐え抜いた。
虢
虢林父
虢の主。桓王に従い鄭と戦う。
商
商の紂王
稀代の暴君とされる人物。周の文王に討たれる。
妲己
稀代の悪女とされている。九尾の狐とも言われている。