表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/50

重心移動は大事です

なんということでしょう!


某お家改装テレビ番組のナレーションが頭の中で響いている。


私の予想は裏切られた、・・・悪い方へ。

例の痴漢が私の目の前にいる。丁度人が少なくなる区間から乗り込んできたのだ。

私を見つけるとなんとも嫌な笑みを浮かべ、こちらに近づいてくる。

視線を車内に走らせると、他に人が見当たらない。


やばくない?これって。

今なら何もできなかった悔しさと、侮辱された怒りで頭がまともに働いていなかったことが分かる。

殴るなんてとても無理。殴ったとしても、そのあと逆上されたらたまったもんじゃない。

密室に男と二人なのとたいして変わらないこの状況。

今さらながらに、怖いと思っても遅い。


隣の車両に移らなければ。

急いで立ち上がり、走り出そうとしたがその時には痴漢は私の肩を捕まえていた。

「こらこら、どこいくの。せっかく席が空いてるんだから、すわろうよ」


さすがに男の力にはかなわず、無理やり座らされてしまう。

男は前に立ち、頭を押さえてきた。そのせいで、私は立ち上がれない。

頭に乗っている男の手を、どうにかはずそうともがいていると、視界に男の手が入った。


その手はおもむろに私の胸に押し付けられた。

その瞬間、私はもがいていた動きを止めた。

我慢してたけど、もう無理。

16歳にもなって、まずいと思うけどもう、無理だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ