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「リアルスチル!!!!」
叫びながら体を起き上がらせると、そこは医務室だった。周りを見渡すと、右には椅子に座り布団に持たれて寝るブレア様。左には腕を組み、脚を組んでそれはそれは微動だにせず眠るユリウス様が居た。
「ん。リリ。起きたの?」
先に起きたのはブレア様の方だった。まだ寝たいです。と言いたげなくらい重い瞼を開き、軽く目を擦り欠伸をする。その仕草はとても可愛くて、守ってあげたい。
なんだか子供みたい。なんて思いながら少し笑みが毀れる。それを見た彼は嬉しそうに明るく笑い、私が気絶した後の事を教えてくれた。
あの後、気絶した私をブレア様が医務室まで運んでくれたそう。風邪を引いてはいけないから。とカイル様に魔法で全体的に乾かしてもらい、目が覚めるまで付き添っていたのだそう。
「でも結局寝てしまったね。リリが無事で良かった。どこか痛いところは無いかい?」
頬に手を当て、大切なものを見るような目で見つめられた。
「えっと…だ、大丈夫ですわ。それより、あの時は助けていただいてありがとうございます。ご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ございません。」
少し恥ずかしいが、お礼を告げる。お礼は大切。相手の目を見て、笑顔で。少し恥ずかしくて照れてしまったので、照れ笑いのようになってしまったのだが、ちゃんと伝わっていたら嬉しい。
…えっと、何話せばいいんだろう?話題を考えていると、ちょうどユリウス様が目を覚ました。
「リリ。目が覚めていたんだな。」
「はい。ユリウス様にもご迷惑お掛けしましたわ。」
「気にする事はない。私に被害は無いし。寧ろ、ブレアからすれば役得なのではないか?」
そう言ってブレア様の方を見て意地が悪そうに笑う。うわぁイケメンのニヒル顔、最高です。ありがとうございます。心の中で手を合わせた。
「あら、リリアンヌちゃん目が覚めたのね。それじゃ診察するから。オスどもはあっちへお行き。」
カーテンを開け、医務官のエレンさんが入って来た。しっしっと手を払っている。そう、口調からも分かる通り、彼はオネェ口調なのだ。そして濃いキャラクター、言わずもがな、攻略対象である。
エレンルートでは、ヒロインがドジでよく怪我をしたり、共通ルートでリリアンヌに意地悪をされたりするので、何かと医務室通いになり、仲を深める。
そして告白シーンでは、誤って2人でベッドに転倒し、エレンに押し倒される感じになるのだ。そしてエレンが告げる。
アタシも一応オトコなのよ。こんな風にアナタを押し倒すことだってできるんだから。これからは覚悟しなさいよ?
と大人の色気を纏い、とてもセクシーに。腰まで伸びている薄紫の髪の毛に、垂れ気味の黄色の瞳は女性らしさがあるが、このスチルは最高に男味がありすぎる。




