The Final episode
しばらくして、回復した私は、ブレア様と共に学園へ復学した。学園ではこれといって変な噂は流れておらず、私達が長期に休んでいたのは公国での挨拶周りという事になっている。
そしてエリザベス嬢は再び体調が悪くなり、学園を退学した、と。本当はまだ公国の牢へいるのだが。国家間で話し合いが終わり次第、どちらの国で処罰を受けるのかが決まるそうだ。
「リリ。おはよう。」
「おはようございます。ブレア様。」
あれからブレア様の過保護が加速して、毎日送り迎えをしてもらっている。もちろん学校でも四六時中一緒。
そして平和に時は流れ、今日は卒業式。入学式のように、爵位の順に座る。懐かしい。入学した時はまさかいじめる対象のブレア様が男だなんて、思いもしなかったのに。
そして今はその元ヒロインブレア様と婚約。
一ヶ月後に結婚式の予定だ。
「寂しくなるよ。リリ。」
「ユリウス様。私もですわ。」
卒業式が終わり、私はそのままブレア様と公国へ出発する。
「後悔しても遅いからな。ユリウス。」
「あぁ。こんな事になるなら無理にでも婚約を進めれば良かったよ。」
冗談混じりに笑うユリウス様。王族ジョーク怖い。そして両親にも別れを告げ、私達は馬車に乗り込み、公国へ出発した。
「リリ。」
雲ひとつない午前。新婦の控え室にブレア様が来た。私は最後の仕上げのベールを顔にかけて貰う時だった。
「ブレア様。」
「とても綺麗だ。」
ブレア様も素敵ですわ。と微笑み返す。今日は私たちの結婚式。教会で誓いを立てた後、城下へ出て街を1周するのが慣習だ。
私達は今、誓いを立てたあとのお色直し中だ。この国を象徴する、若草色のドレスを身にまとい、お母様にベールをかけてもらう。
「行こうか。」
ブレア様に手を引かれ、私達はこのためだけの特別な馬車へ乗り込んだ。ゆっくりと走るため2頭引きの白い、屋根のない馬車。もちろん白馬だ。
暫く走らせると、城門の外が見えてくる。外には警備兵達が並び、その後ろで今日の日を一目見ようとたくさんの民が押し寄せている。
「ご結婚おめでとうございます!!」
「おめでとうございます!」
周りからの歓声。私達は笑顔で手を振り答える。
「リリ、改めて僕を選んでくれてありがとう。一生愛するよ。」
「ブレア様、私もですわ。」
私達は見つめ合い、何度目かのキスをした。その瞬間、周りからは先程とは比にならない歓声。
あぁ、本当にブレア様と出会えてよかった。
悪役令嬢でもない、ヒロインでもない、これは、私達の私達による物語だ。
これにて本作品は完結となります。
最後までご愛読ありがとうございました。
次回作も執筆中ですので、是非読んで頂けると幸いです。
こちらの作品を書こうと思ったきっかけは、悪役令嬢ものを読んでいる時に、ヒーローとくっつく作品は多いけど、他のメインキャラクターと恋愛する話が少ないなぁと思い、ヒロインが男になって恋愛する話が読みたいと思ったのが始まりです。
そして、そんな作品があるかなーと調べて見ても無い=読めない=無いなら書けばいい。と自給自足精神で書いたお話です。
一応こちらのサイトでは本作品が処女作(?)なので、拙い文章力ではありましたが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
そしてぜひ、次回作もよろしくお願いします。




