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テストも無事全てが終わった今日。私とブレア様はそのまま街へ行くことにした。二人で馬車に乗り、制服のまま歩く。まさにこれ。制服デートっ!
「昼食はどうなさいますか?」
「最近出来た話題のカフェがあるんだ。そこへ行かないか?」
「いいですわね。どのようなカフェなのでしょうか?」
聞くと、そこはスイーツの楽しめるカフェらしく、前々から気になっては居たが男だけでは入りずらいそう。なので私と共に行きたいのだという。
話しているとちょうどお店の前に着いた。外観はガラス張りに、テラス席があって屋根はピンクの三角屋根、テラス席のパラソルもピンクと白のストライプ柄。いかにも女の子っ!を前面に押し出しているお店だ。
「ブレア様!」
外観に圧倒されていると、ブレア様を呼ぶ声がした。
「エリザベス嬢…」
「もしかしてブレア様、このお店気になってるんですか?」
「あぁ。だからリリと今から入る所なんだ。」
「あ!リリアンヌ様もいらっしゃったんですね!」
はい。ずっと最初から隣にいました。貴女とブレア様の間に。心の中で呟き笑顔を返す。存在感薄くてごめんなさいね。何しろ悪役令嬢なもので。ヒロイン君と並ぶと空気ですからね。
「ごきげんよう、エリザベス嬢。話しかけてくれたところ悪いのだけど、私たち今から昼食なので。また来週学園でね。」
そう言ってブレア様の腕に自分の腕を絡めて、お店の中へ入ろうとした時だった。
「そうなんですね!私も入ろうと思っていて、ちょうどいいし、三人で食事しませんか!?独りじゃ寂しくて…」
……正気か?このおなご。我ら婚約者ぞ?恋人ぞ?空気読まんかい。エリザベス嬢の空気の読めなさに心の中で白目を剥く。
だめだめ。完璧な淑女はそんなことしないし、そんな事思わない。如何せん、前世はしがないど庶民だったので、その影響も相まってか時々淑女らしからぬ思考になってしまう。
「ごめんね。エリザベス嬢。今日はリリとのデートなんだ。だから食事はまたの機会に。」
「ブレア様…」
断ってくれるの優しい…好き。凛々しいブレア様の横顔に、思わず見とれてしまう。が、直ぐに正気に戻るため首を横に震る。
「エリザベス嬢。そういう事ですし、ごめんなさい。ではまた。来週、学園で会いましょう。」
これ言うの2回目よ…?出かけたため息をぐっと堪え、淑女の微笑みを崩さず、エリザベス嬢の返事を待つ。エリザベス嬢はと言うと、下を向いて黙っているだけだった。




