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午前の授業が全て終わり、お昼休憩となった。私たちはいつも通り王族専用に用意されている部屋へ行こうとした時だった。
「あ、あの、リリアンヌ様、私まだ心細くて…一緒にお昼を食べて頂けませんか?」
「ええ。もちろんですわ。」
確かに知っている人がいない空間で、一人ご飯を食べるのは寂しい。その気持ちは痛いほど分かる。前世、とある理由で知り合いが一人もいない高校へ進学した時、中々友達が出来なくて寂しい思いをしていたから。
今日は専用室ではなく、食堂へ行こう。その方がエリザベス嬢もたくさんの人と知り合えるかもしれない。私はそう思い、4人で食堂へ向かった。
「美味しそうなご飯が沢山あります…」
「えぇ。目移りしてしまって決められませんわね。エリザベス嬢は何か気になる料理はありますの?」
「お恥ずかしながら、私も中々決められません。なのでリリアンヌ様と同じものにしようかなって…」
「まぁ!おそろいですわね!」
なんだかこうして共に料理を選んでいると、友達になれたように感じる。今世初めての女の子のお友達。昨日と今日の朝と事故のような事はあったが、このまま何も無く仲良く出来たら嬉しい。
前世であまり出来なかった恋バナというものもしてみたいし、お忍びで街中に出てお買い物もしてみたい。きっと楽しいだろうなぁ。
「そうだわ!ご飯を食べ終わったら、校内探索をしません事?エリザベス嬢にも早く慣れて頂けますし、色んなところを見て回るのはきっと楽しいですわ!」
「いい提案だね。僕もリリと校内デート気分で楽しめる。」
「もうブレア様ったら!エリザベス嬢もユリウス様もいらっしゃるのよ!?」
婚約してからずっとこの調子だ。浮かれてばかりではいられないって言うのに。来週には定期試験がある。
そしてご飯を食べ終えた私たちはお散歩がてら校内探索へ繰り出した。
「ここは図書館ですわ。実は私図書館が一番好きですの。たくさんの本が揃っておりますし、自主勉強にはピッタリですのよ。」
「凄い…すごく綺麗……どおりだ。」
最後の方、すごく声が小さくてなんと言っていたのかハッキリと聞き取れなかった。聞き返そうと思って口を開いた時だった。
「そう言えば、来週は定期試験だが、ブレアは大丈夫なのか?」
「げっ忘れてた……」
仮にも公国の公子が使う言葉ではないが、仕方ない。前回の試験、ユリウス様が一位、私が二位に続きブレア様はだいぶ離れての十位だったのだ。
さすがに今回の試験では頑張ってもらいたい。
「でしたら、皆さんで勉強しませんか!?」
「いいですわね。そう致しましょう。」
エリザベス嬢の提案で放課後は四人、図書室で勉強する事になった。




