【31】新しい家族
「たまには二人で食べる朝食もいいね。真彩と恵美は前から一緒だったみたいだけど」
鳴はそうだねと言いながらも、楓を呼ばない私のことを不思議に思っていた。
「楓も今度呼んでいいかな。喜ぶと思う」
そうだねとは言ったが、鳴と一緒ではなく楓だけ呼ぶと答えた。鳴は少し不満そうだったが、楓とは二人の方が落ち着くのだ。
「つまんないか。私と二人で話をするのは」
「そんなことないけど、大勢いた方がもっと明るくなるかなってちょっと思った」
鳴の意見はきっと正しい。だけど考えて置くとだけ言って私は席を立った。
「一緒に暮らしてたこどもたち三人が一斉に出て行ったでしょう。まだ怖いんだよきっと」
同級生のことをこどもたちという恵美も少し怖かったが、明るくという言葉は不適切だったと鳴は思った。
「結局今は鳴が一番頼られているんだよ。真彩は騙されてパンツ見せちゃうくらい抜けてるし、私も努力するけど鳴に溝口ちゃんを頼んだよ」
鳴は戸惑いながらも恵美の言うとおり頑張ってみると答えた。
「今日はスイスに行くので鳴、一緒にベルンに行こう。一泊するけどいいかな」
「あ、はい。わたしで良ければ喜んで」
ベルンで連邦大統領と挨拶をし、提携の書類にサインした。
歓迎会は断っていたので、事務的なことを終えたらベルンを後にした。この後ジュネーブに行くが、これはただの観光だった。
「ただ鳴とデートしたくて連れてきちゃった。嫌だった?」
「嫌じゃないですよ。気持ち知ってていじわるですよ」
悪かったと謝って車を先へと進めた。夕方になるとジュネーブの宿に付き少し休ませてもらった。
「自分で運転しなくても車出して貰えたんじゃ」
鳴の言うことは合っていたが、流石にデート旅行まで連れて行ってもらうのは気が引けた。
千葉の滝を見に来た時とは違い、ホテルに入るとずっと手を繋いでいた。
食事を楽しみその後は、夜のレマン湖を見に行った。圭たちの代わりではなく鳴だけしか見ていなかった。
鳴がキスをせがんだので唇を重ねた。
彼女がシャワーを浴びてバスローブ姿で寄りかかってきたが、キスしかしなかった。明らかに彼女はそれ以上を望んでいたがやんわりと断った。
「初めてじゃないのにごめん。もう少し気持ちを整理させてくれ」
「圭ですか。でも彼女は何度も溝口先生を裏切ってるじゃないですか」
いや、私が裏切って...
「鳴のことを大事にしてないわけじゃないんだ。むしろ一番大事だから圭とは比べてない」
「納得はいかないけどわかりました」
鳴はなんとか折れてくれた。
本当はこのお泊りで鳴との仲をより親密にするはずだった。だが圭のこと思い出すとできなかった。雰囲気を台無しにしてしまったので、翌日のジュネーブ観光では二人ともあまり喋らなかった。結局四人と一緒に生きていこうとは言ったが、圭の影を常に追っていた。
一緒に過ごした悠と紅葉のことも強烈に想っていて、決意なんてまるでできていなかった。
「鳴はなにがいい。奢るよ」
ドイツとの国境沿いの街バーゼルで鳴に聞いた。
「もう大人なので珈琲しか飲みません」
大人ってそういうものじゃないと思ったが、鳴の希望通りホットブラックコーヒーを差し出した。
「真彩と恵美に将来どこに住みたいか聞いたら二人とも北欧だったんだが、鳴には住みたい場所ってある?」
「わたしも欧州がいいですね。パリとか」
「フランスはポリネシア諸島を取ってしまったから仲が悪いんだ。他にも考えてみて」
「先生の好きなところでいいですよ。裏切らずどこまでも付いて行きますので」
裏切らないというのは圭への反感かな、また静かなドライブをした。
城に着くと楓との約束があるからと鳴と別れた。
急いで楓の部屋に行くといつものように微笑を湛えた彼女がいた。それがとても嬉しくて会話を交わす前に身体を求めた。そしていつもより乱暴な情事を行った。
「ごめん、ちょっと急いてしまった。もう一度やり直す」
「無理しなくていいよ。鳴と何かあったんでしょ」
鳴の要求を断ってしまい、今日のデートの雰囲気を最悪にしてしまったことを話した。
「それなら鳴のところにまた行けばいい。一番は鳴なんでしょ」
「楓と比べていない。二人とずっといられればそれでいいんだ」
順位を付けてしまったから今の状況を生んだ、だから全員側室にしようと思ったんだ。
食事を終えると恵美のところに行った。
「いらっしゃい。溝口さんがここに来るの珍しいね」
「恵美はちょっと怖いからね。来ようと思ってるんだがついつい後回しにしてしまう」
自然と来たくなった時でいいよと恵美は行ってくれた。
「侍女も何人かいてお姫さまみたい、こんな生活くれて感謝してるよ」
「お姫様であってるよ。いずれ嫁に迎えるんだから」
恵美は自然と唇を重ねてくれた。恵美とはもしかして初めてか?爛れた生活をしてるから思い出せなかった。でも嬉しくて何度も私から求めた。
「お風呂入った?私まだなんだよね。もしよかったら一緒に入ろうよ」
楓としたのに風呂には入っていなかったので、二つ返事でおkした。
大浴場の脱衣場でちらちら振り返り、恵美の身体を眺めたが反則的に魅力的だった。
「バスタオル?前はすっぽんぽんだったじゃん」
「プリンセスだからね。はしたないことはもうしないの」
そうは言ってもタオル越しから見る二つの満月は、それだけでもう脱いでいるのと同じだった。結局、二人で並んで洗い場に座ったので全部見えた。
「五人で幸せになれるかな。恵美の冷静さは期待してるんだ」
「八人がいいんでしょ。素直になりなよ」
「まだそう思う気持ちはあるが、現実問題として普通の生活を望んだ彼女たちを呼び戻すのは難しい。過去は綺麗な思い出として残して前に進みたいんだ」
恵美と別れたあと、鳴の部屋に行った。
「空いてるからどうぞ」
布団に寝そべりながらせんべいを食べていたので、前に約束した濡れせんべいをあげた。
「こんな時間に来たのは何かな。世間話したくなった?」
「まだ拗ねてる?鳴のこといつだって欲しいからね」
本当のことを話した。圭が居た頃だって鳴を見掛けると、視線は彼女を追っていた。
「世間話といえば、圭と紅葉は特例で中途入学したそうだ。一年遅れてだが、これで彼女たちは完全に離脱した」
「そんな重い世間話求めていたわけじゃないんですが...」
「んじゃ、怪獣の話ね。最近めっきり少なくなったけど、新プラントで強くなってるとこだと思う。だから皆で頑張ろうね」
「それもかなり重い話なんですけど... けどわたしたち四人ともレベルアップしましたからね。ご期待に添えてみせますよ」
鳴は前向きな少女だ。私や圭のような後ろ向きな人間ではなく、そこに期待していた。
翌日の朝食後、悠が面会を求めて訪ねてきた。
私が面会を拒否したので鳴がまず彼女の話を聞くことになった。
「いらっしゃい悠ちゃん、ジュースを持ってくるよう伝えたから待ってね」
一人戻って来てくれたのに、なんで溝口先生逃げちゃったんだろうと鳴は訝しんだ。侍女が飲み物を運んでくれたのでそれを悠に与えた。
「戻って来てくれるなら歓迎するよ。弱いわたしたちより悠ちゃんがいた方がいいもの。それに悠ちゃんはわたしたちなんかより溝口先生に愛されてるしね」
最後の一言は言いたくなかったが、現実と向き合うために鳴はちゃんと言った。
「辞めちゃってごめんなさい。実は出て行くときは三人一緒と決めていたので、圭ちゃんが決めた時に手を上げたのです」
「つまり悠ちゃんは辞める気はなかったのね」
彼女は頷いた。
鳴は悠を復帰させたいと思ったが、特に決定権を持っていたわけではなかった。溝口先生次第だが、もう一人恵美に会わせた。
恵美はあまり乗り気ではなかった。一度仲間を掻きまわした人間というのが嫌だった。
「なんで会えないと思ってる?もう溝口ちゃんからの信用がないんだよ」
辛らつに恵美は言い放った。
「取り敢えず変身してごらん。どうせ解除は嘘だったんでしょ」
言われたとおり悠は魔法少女ミルキーウェイに変身した。
「戦力が欲しいからそこだけ合格。そう伝えるよ」
そう言って恵美は席を立った。
「恵美ちゃんきつ過ぎるよ。勇気を持って帰ってきた悠ちゃんを評価してあげなきゃ」
「今一番溝口ちゃんに好かれてるの圭でしょ。わざわざ自分より上の存在認めるとか、私にはわかんないから」
鳴は脚色を加えて、わたしも恵美も復帰を歓迎してる旨を伝えてきた。
それで復帰を認め悠に部屋を割り振ったのだが、私の部屋からは一番遠い部屋にした。二度も離れた時点で彼女契約もなくなったはずなので妥当だろう。
「悠が帰ってきた。紅葉も復帰するかもね」
楓を抱き終えて煙草を吸いながらそういった。
「紅葉には帰って来てほしくないかな。正さんが今後皆で頑張ろうと声を掛けたら出て行った。そういう考えが変わりやすい子は要らない」
驚いたことに妹の紅葉に楓はダメ出しした。
楓の部屋から出た後、戻ってきた悠の部屋に向かった。
侍女に髪をセットしてもらった彼女は妖精のようだった。かつて愛した少女の美しさに息を飲んだ。
「そんなに時間は経ってないけど久しぶり悠」
「ごめんなさいでした」
悠は涙を流していたがそれを拭ってはあげなかった、「なにかあったら鳴に頼って欲しい。彼女は聖母のように優しいから」
はいと言う返事を聞いて部屋を後にした。
「結局悠ちゃん復帰させたんだね。おめでとうございます」
鳴は素直に仲間の復帰を喜んでいた。
「分裂することが怖かったからね。八人で一つ、それが目標だった。だけど圭と紅葉だけなら私一人で抑え込めるからもう要らない。六人で一つだ」
この人はなんで素直になれないんだろうと思いつつ、鳴は頷いた。
「ほんとは恵美に怒られました。自分より愛されてた存在の悠を認めるのはおかしいと。でも受け入れるしかないんです。そして一番になれるよう頑張ります」
「女の子に順位付けてないからそういうことは気にするな」
「嘘です!最初からずっと圭が一番でした。ずっと我慢してた」
本当のことなので黙っていた。そして鳴の涙を拭ってあげた。
最初から鳴と付き合っていたら、今みたくはならなかったろう。選択を間違えただけ、そう言い聞かせて眠りに付いた。
翌日のレッスン中に久々の怪獣が現れた。よりによってルクセンブルクだった。
あんなものが暴れたら国が亡ぶと考え、到着するや否や徒手で抑え込みブルー・オーシャンとグリーン・フォレストの捕縛を待った。完了すると私ごと宙に引き上げてもらった。
「悠行け!」
私の命を受けミルキーウェイは満月を放ち敵を弱らせた。同時に私も喰らっていたので仕上げは鳴に任せた。
『ニュースティング・ローズスナイプ!!』叫びながら鳴が薔薇の狙撃で敵を貫いた。
「一体で助かった。複数いたらルクセンブルクの危機だった」
殊勲の鳴が抱きついてきたので頭を撫でてあげた。
夕食を楓と摂った後、真彩の部屋に向かった。
「どうぞ入ってください。ずっとお待ちしてました」
まずなかなか来れなかったことを詫びた。それと今日の働きにお礼を言った。
「捕縛攻撃は地味だけど必要なんだ。恵美とともに本当に頑張ってくれてありがとう」
「それ以外の攻撃がまだできませんからね。でも労っていただきありがとうございます」
巨乳で頭が悪く殊勝なところが、どういうわけかとてもそそった。
私の希望で皆ネグリジェかシースルーなのだが、真彩はシースルーカーディガンと下が極薄のロリータシースルーだった。後は下着だけなので淡い青い下着はほぼ見えた。
「今の寝間着のコーデって、ひょっとして恵美がした?」
「よくわかりましたね!最初は下着が透けて見えて恥ずかしかったんですが、寝間着はそういうものだって言われました」
ペチコート外させた時に思い切り殴られたけど、実は恵美のが真彩を玩具にしていた。
「そうだね。だいたい皆そんな感じだ。真彩は普通だよ」
この普通を真彩と一緒に世界遺産登録したいと思った。
「あと真彩、正式に付き合ってくれないか」
「嬉しいです。ふつつかものですがよろしくお願いいたします!」
私の方を向いて頭を下げるのでたわわな半月が見えすぎて困った。
まず親交を深めようと思い、城内にある映画館に向かった。恋愛映画が好きだというので、無難にタイタニックを選んだ。
男が死んでしまうのは悲しかったが、好きな女のために命を張る心意気は好きだった。真彩は声を上げて泣いていた、純粋な子だ。
次にビリヤードを教えたのだが、指先だけでなく姿勢も大事なので、けっこう真彩を触らざるを得なかった。わたしの方はなにかの発射準備が出来ていたが、これはただのデートだった。
最後に最近できたボーリング場に行ったのだが、意外なことに真彩は力が全然なく、身体を密着させてボールを転がしてもらった。
「休もう真彩、ナニがもう持たない」
広すぎる城なので誰かと遭遇する可能性はまずないので、真彩はずっと下着丸見えシースルーだった。
真彩と別れたあとで恵美の部屋に向かった。
「恵美酷い。私のこと殴ったのにもっと真彩で遊んでいたでしょう」
「寝間着見た?可愛いよね。もう落ちただろう」
落ちたので交際を申し込んだことを恵美に話した。
「私の時はそういうの省いてやろうとしなかった」
恵美は大人なのでそういうの要らないと思ったと言ったら、「いや、私処女なので。そういうこと忘れていただろう」
「恵美好きです。清い交際から始めましょう」
受理されたがあまり気を遣わなくていいと言われた。
「ハーレムの王やるんだから、あんまり気を遣いなさんな。溝口っちゃんが皆を大切にしてるの知ってるから」
恵美の気遣いに感謝して悠の部屋に向かった。
もう寝ていたので帰ろうとしたら、悠は急いで駆け寄ってきた。愛していた少女を忘れるはずがなかった。
「あれだけ特別に愛していたのに裏切ったのは何故だ?別に俺を好きじゃなかったのか」
「好きですずっと。裏切ってごめんなさい」
「もう裏切らないでくれ。帰ってきてくれてありがとう」
そう言って悠の部屋を出て行った。
今日明日と連休にして観光しないか。時短のために変身して。
皆が賛成してくれたので、ミュンヘン、プラハ、ベルリン他観光することにした。
変身少女たちが現れたら緊張するので、各国に出没時刻を連絡しておいた。
いろいろとサインをせがまれたがきちんとやった。人気を取ることを最近していなかったので、変身を解かないまま街を回った。マリエン広場と新市庁舎には大勢のギャラリーがいて、市の方に協力してもらってチェキ会を催した。欧州人好みのへそ出しスーツを着たグリーン・フォレストが一番人気だった。
けっこう時間が掛かったのでミュンヘンを離れプラハに向かった。
ここでもサイン責めだったので、観光どころではなかった。いつの間にかミルキーウェイは白いスク水にスーツを変更していた。
「これ変えれるの?スーツを見ながら鳴が言ったので、悠と紅葉だけじゃないかなと答えた。だけどペチコートは外せるぞ」
鳴は叩こうとしたが、今度二人っきりなら見せてあげると言った。
ファンサービスを終えるとカレル橋に向かった。壮観な石橋を見てから皆で渡った。
次は予定を変えてウィーンに行った。
「建物が凄い!」
一言の感想だが、中世の建造物がほんとに素晴らしかった。
ウィーン市が無理矢理貸し切りのホテルを提供してくれた。宿泊客を我々のために他のホテルの移動させる荒業だった。
いちいちサインしないで済むのは有難かった。
今日は誰の部屋にも訪問しないので、皆それぞれの部屋で休んでと伝えた。
カミュの「異邦人」を呼んでいたら鳴と楓がやってきた。ここじゃ何だしバーに行こう。飲まなきゃ二人とも大丈夫だし。飲み屋なら二人一緒でもいいだろう。
何故か二人ともカクテルを頼んだので、こんな見た目ですが成人なんですと店主に伝えた。
楓はお酒が似合っていた。悪い言い方をするといろいろなことが有り過ぎて老けてしまっていた。鳴はこどもがお酒を飲んでいるようにしか見えなかった。
「観光のはずがファンサービスになってしまって済まない。明日もこうなるけどごめんね」
返事がないと思ったら鳴がかなり酔っていた。
「二人とも飲んだことないくせになんで酒頼んだんだ」
小声で二人に言った。
「悠ちゃんが来たからわたしを捨てるんでしょ。わかってるんだからね」
鳴は酒癖が悪いようだ。
「そんなことはないから。ちゃんと身体起こしてくれ」
「鳴ちゃんはいつも声掛けてもらえないって劣等感あるから許してあげて」
楓は飲める口のようだ。
楓に聞くのは酷かもだけど、嫉妬でばらばらになるってやっぱりあるのかな。
「あるけど... でもわたしたちは特殊な立場だから。待ってれば報われる、そう考えられればあんな事しなかったかもしれない。その点鳴は偉いから誉めてあげて」
破格の金額を会計で出した。貸し切りにしてしまったお詫びだった。
鳴と楓と別れて今度こそ自室に戻った。
ハーレムなんて大それたことは考えていなかった。ただ悠が木島社長の死で消えかけようとしていたので二人目の恋人にした。紅葉はいつも隣で圭と悠と一緒にいたから、好きになり過ぎて三人目の恋人にした。
シベリア鉄道の旅で三人は絆を深めたはずだった。
ただ楓が事件の影響で死にたがっていた。だから恋人じゃなく愛人として抱いた。だが結局好かれているという理由で鳴にも手を出した。
我々は年を取らない不老だった。だから一人しかいない男が皆まとめて世話をしようと城を借りた。普通の生活には戻れないのだ。悠は戻ったが、圭と紅葉は去ってしまった。
ハーレムの一員なんてごめんだということだろう。
四人は異能の力を持った使命感で残ってくれた。だから四人がわたしの側室なのだ。これ以上は多すぎて手に負えない。
圭たちには悲しい思いをさせたが、残った鳴、楓、真彩と恵美の責任は取る。
真彩と恵美が住みたがっていたからストックホルムに行くよ。変身解いたら凍えそうだから皆気を付けてね。
着いたらまず運河ツアーに皆で回った。市内を回ってくれて良い観光ができた。一時間ほど船で回って、次にガムラスタンという旧市街を歩いた。石畳が綺麗で買い物にも適した街だった。午前中に旅を終え、ドイツの城に帰ることにした。
疲れたので昼寝をすることにした。
その際、鳴と楓、真彩と恵美をネグリジェ姿で来てくれとお願いした。完全に職権乱用のエロ行為だったが、性欲が高まっていた。
楓は露出に全くためらいがないのでほぼ下着だけに見えるシースルーだった。真彩は恵美に騙され素晴らしく水色の下着が透けて見えた。
二つのベッドを運び込ませ、楓と真彩の方だけ見ていた。
納得がいかない鳴と恵美は着替えにいった。すると二人に負けないくらいの露出ネグリジェ姿で再登場した。
「これって職権乱用に近いセクハラ行為だと思うんですが」
「強制じゃないから、熊のぬいぐるみに着替えてもいいよ」と言うと、むきになって鳴はブラ紐を大胆に下げた。
「四人はまだ弱いから、まとめて守るから職権乱用セクハラは許してくれ。例えもっと強い翼竜が現れても大地を割ってでも皆を助ける。だから裏切らないで欲しい」
「このセクハラとやや関係ないですが裏切りませんよ」
鳴は私の不安がまだとても大きいことを感じた。だから圭の代わりに支えていこうと改めて思った。




