第7話:勉強
一年が過ぎて四歳になった。
力を強くするため、この一年間ずっとひそかに魔法を勉強し、時間があれば魔物を倒しに出掛け自分のレベルをアップさせていた。
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【シルイド・ウィーロス】
レベル:155 HP:1565/1565
称号:異世界転生者・神の使徒・ウィーロス家の三男
年齢:4歳
性別:男
【魔法】
魔法適性:水・炎・木・土・風・雷・無・光・闇
MP:1546/1546
【固有スキル】
言語理解
神剣召喚
スキル創造
鑑定隠蔽
力持ち
無詠唱
亜空間
超回復
水魔法:上級
炎魔法:上級
木魔法:上級
土魔法:上級
風魔法:上級
雷魔法:中級
無魔法:中級
光魔法:中級
闇魔法:中級
【加護】
創世の神の加護
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これは俺の現在の鑑定画面だ、レベルが155になった。HPが25から1565になり、MPも6から1546になった。
俺の魔法は、すでに全属性の下級と中級魔法を習得して熟練の域に達した。けど、上級魔法はまだ勉強している。
魔法は七つのレベルがある。低い順に並べると、下級・中級・上級・王級・聖級・天級そして神級だ。
中級魔法を発動することに必要な魔力値は10ポイントだが、上級魔法なら100ポイントだ。
けど、魔法を発動するたびに呪文を詠唱するのに時間を費やして喉が渇きやすいと思った。
そのために【スキル創造】を使ってスキル【無詠唱】を作った。【無詠唱】、効果は詠唱しなくても魔法を発動できることだ。
しかも部屋では魔法を勉強しにくいので、【亜空間】も創造した。【亜空間】、効果は世界とは別の広い空間を作り出すことだ。
それ以来、魔法を勉強するときには【亜空間】に入ることにした。
魔物には九つのランクがある。それぞれはF・E・D・C・B・A・S・SSランクそして最高のSSSランクだ。
今の俺は一人でBランクの魔物を倒すには問題がないが、Bランク以上の魔物にはまだ遭ったことがない。でも、下級の魔物と戦ったおかげでようやく刀の感覚が戻ってきた。
当たり前、誰にも気付かれないために、俺はよく夜中にこっそりと屋敷を抜け出して近くの森へ魔物を倒しに行く。その時間帯には屋敷の警戒が弛むからだ。
けど、そのために睡眠時間を削るので、スキル【超回復】を作成した。
【超回復】、効果は体力・生命力・魔力などをすぐに回復させることだ。
こうやって回復が早くなる。回復したらまた鍛錬ができるから、とても便利なスキルだ。
もちろん、以上に述べたことはすべての人々に内緒にした……。
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今、俺は【亜空間】で魔法を勉強している。
「【荒嵐の眼】発動!」
上級風属性魔法、【荒嵐の眼】。
手を上げて【荒嵐の眼】の形を想像すると、周囲には風が吹き始める。魔法陣が現れて風は手の平に集まって球体になる。
前に発射すると、その球体はデカくなり、経路上の物体や敵を吸い込んで風ダメージを与える。
これは【荒嵐の眼】の効果だ。
「【荒嵐の眼】も問題なく発動できた」
上級以上の魔法教本の中には魔法の形の絵があるので、その絵を見て頭の中で想像して魔力をコントロールすれば魔法を発動できる。
「お知らせですが、今ご主人様の魔力は65ポイントしかありませんから、気をつけてください」
「そうか。じゃ、今日はここまでにしよう。勉強で疲れたのでちょっと休憩したいんだ」
「はい。勉強お疲れ様でした、ご主人様」
と、綾可は小さな光点になって俺の体に入った。
魔法の勉強が終わり、【亜空間】を出てベッドに横たわった。
来週は俺の五歳の誕生日だけど、全然楽しくなれない。五歳になると教会に行って洗礼を受けなければならないから、クライードとクルヘームは不安になった。
それで、二人は俺に暴言や暴力を振るい始めた。力を隠すため、俺は抵抗せずに我慢した。
どうしても洗礼を受けたくないといっても、これは重要な儀式なので逃げられない。
……まあ、司祭が【鑑定】を詠唱している時、【鑑定隠蔽】を発動したらいいだろう。
俺は本で読んだのだが、この世界には冒険者という職業があるようだ。冒険者の仕事内容は魔物の討伐・薬草の採取・迷宮の探索や未踏の地の冒険などがあり、俺は興味をそそられ冒険者になりたくなった。
冒険者になると、闘争から逃れられるだけじゃなく、自由に世界を旅しながら邪神の情報を収集することもできる。
まず目標は冒険者になることと決めた。でも、冒険者になる前に、ちゃんと魔法や剣法をマスターしなければ強大な魔物には勝てない。
上級風魔法の勉強はあと少しだけだから、終わると上級雷魔法の勉強に進める。しかし、レベルが高くなるにしたがって、レベルアップはだんだん難しくなってきた。
この問題は早く解決しないと。
剣法なら、毎日【亜空間】で自己鍛錬を行い、時々魔物も倒しに行くので、心配しない。
窓から空を見たら、もう夜中のようだ。そろそろ寝よう。
布団をかけると、綾可がまた現れた。
「今日もご主人様と一緒に寝たいです」
綾可を召喚してからというもの、彼女は毎晚俺と一緒に寝ている。
「やっぱりご主人様の匂いが大好きです」
と、左手に抱きついて俺の匂いを嗅ぐ綾可。
初めて綾可に抱きしめられて寝た時、俺は恥ずかしくて眠れなかった。けど、今は慣れた。
「おやすみなさい、ご主人様」
「おやすみ、綾可」
お互いにおやすみを言って、綾可はすぐに寢入った。彼女の寝顔を見て可愛く思った。
俺にとって綾可は大切な仲間なので失いたくない。それに綾可の笑顔も守りたい。なぜなら俺は綾可のご主人だから。
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