襲撃?
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ずいぶん増えました。
感謝、感謝です。
私の拙くもウザい駄文にお付き合いくださりまことに恐悦至極。
「ウマイッ!!」
グルーム、アンタもそんな顔するんだな。
「よもやよもや、野営の晩飯にこんなアツアツの肉にありつけるとは!ウム、ヒロ殿!アンタいい人だ!」
初めて会った時は隙だらけって言ってたのにな。
「こ、この『かるび』を王都で売れば…オイラ…オイラ…」
アドニ、ぶれないな。
「オレは初めからヒロがタダもんじゃねぇってわかってたッスよ。あ、もう1本もらうッス」
アッシュ、お前さんの調子良さはいつか世界を救うかもしらんぞ。
「ヒロさん、通常運転ですねぇ」
「むぐむぐ、そうだね父さん。あ、こっちのネギも美味しいよ」
みんな楽しんでくれて何よりだ。
「ぐぬ、野営の常識が…」
プロド、そんなに難しい顔してたらハゲるぞ。
「大手のクランなら焼肉くらいするだろ」
「そりゃそうだが、しかしこんなに新鮮な野菜と臭みの全く無い柔らかい肉、野営で出せるところなんてないぞ。いったいどうやってこんなものを?」
「あー、実はな…」
「…スキル持ちと聞いてはいたが、まさか異邦人とはな。俺も婆さんから昔話で聞いたことがあるだけだが、こうしてお目にかかれるとは思いもしなかった」
「まぁそういうわけだからさ、道中の飲み水や食事は俺に任せてくれ。どうせなら美味しいモノ食べて、英気を養った方がいいだろ」
「それは、確かにそうだ。ありがたい申し出、是非も無い。パーティリーダーとして、感謝する。…しかしヒロ、おまえさん、危ういぞ」
へ?なしか。
「おいおい、自覚無いのか。そんなホイホイ人前でスキル使ったりしたら、周りがほっとかないぞ。ヒロを取り込んで自分の領地を大きくしようとする貴族なんかが押しかけてくるぞ。子どもだってわかる」
ふぅん、そんなもんかねぇ。
「あのな、向こうが友好的に接してくるうちはまだいい。お前さんの機嫌を取ろうと、うまいモノ食わせたり女をあてがったり、な」
「いや、メシはいいよ。召喚した食べ物の方が美味しいし。今んとこ」
「メシは、かよ。そこはお前…まぁいい。問題はその後だ。それでもお前が靡かなかったら、その次は騙そうとしたり脅したり。場合によってはマツサモ村の人に迷惑をかけることになるかもしれんぞ」
うっ、痛いとこ突かれた。それは困る。転生者の俺に親切にしてくれた人たちなのだ。村の開発も始まってて、愛着もある。彼らをダシにされると弱いな。パンちゃんなんか人質にされた日にゃ、なんでも言うこと聞いてしまいそうだ。
「そうだな、気をつけるよ。俺にちょっかい出してくるヤツは早めに始末する、と。こういうことだな」
「ヒトの話聞けよオイ」
冗談はさておき、俺のスキルはあまり人に見せない方がいいな。村のみんなと、『剛力』のメンバーはいいとして。
そうだ、台車に箱を乗せてその中に召喚、『実はこんなん入ってました』作戦でいこうか。少しはカモフラージュできるだろ。
ただまぁ、こういうのは遅かれ早かれバレると考えていた方が良さそうだ。人の口に戸は立てられない。
バレた時にどうするか。俺自身になにか仕掛けてくるならその都度考えるが、もし俺の見知った人にちょっかいかけて来るような相手だったら…躊躇なく叩こう。
「ま、プロド、何かあっても対処できるだろ。あんまり心配してねぇよ」
「ん、そうか。いやホントに注意しろよ。おまえさん、そんだけの価値があるんだからな。ったく…ただでさえ目立ってんだから」
え、そんなことあらへんやろ。
「「「「「「目立ってる」って」ッス」ます」ウム」フン」
えー、やだー。




