セカイの真相
素数空と名乗る少女はアンナに向かって語り始めた。
「不変不滅なモノなど存在しません。
ただ一人消えることの無いアンナ……、
そう、あなただって全宇宙の様々なものとの偶然の関わりの中にだけ存在しているのですから。
あなたとポラリスは通常は違う次元の存在なので
決して出会うことはありません。
しかし、4次元時空に住むニンゲンが
モジュラー形式と図形の対称性の関係を発見し、
その業によって
あなたとポラリスが偶然……結びつけられたのです。
お気の毒ではありますが、
その偶然の結びつきは
不安定でいつ離れても不思議ではないのです。
今回、ニンゲン達が
モジュラー形式と図形の対称性の研究に興味を失った為に、
あなたとポラリスの結びつきが今にもほどけようとしているのです」
「二点聞いてもいい?」
アンナは、自分に諭すようにそう語る素数空に向かって気になっていることをぶつけた。
「はい。 なんですか?」
「私の家族や村の消えた人達はどうなるの?」
「あなたの家族や村の人達は
存在が保留状態で、
ニンゲン達がまた研究を再開すれば
また転生します。
相手はあなたを昔から知っているのに、
あなたにとっては面識の無い
新しい家族、村人として転生するのです」
「そう……」
深刻な顔を隠しきれないアンナは
しばしの間押し黙ると、
一番心配な事を確認する為
再び口を開いた。
「じゃあ、ポラリスとはもう
会えないって言うの……?」
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↑【登場人物】
•アンナ
•素数空




