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消えゆくモノ

今までと変わらない少女とは違い、彼はある日を境にどんどん体が薄くなってきていた。


「実は、ずっと隠してきたことがあるんだ……」

彼は少女に向かってそう言うと、自分が少女に対し正体を隠し騙し続けてきたことを勇気を出して打ち明けた。


「うん……、知ってた」


「え?どうして知ってるんだ?」


「満月の日、あなた私のところに来なかったでしょ?私は、気になってあなたを探したわ。そして森の中で見ちゃったの。あなたの本当の姿を……」


「そっか……。姿見られていたのか。でも、それならどうして逃げ出さなかったんだ?」


「逃げたりしないわ。だって……、あなたは私と一緒で寂しそうな目をしていたし、そんな私とずっと一緒にいてくれて支えてくれたじゃない?」


「ありがとう……」


彼は今この瞬間にも消えてなくなりそうで、少女は一時も彼から目を離すことができなかった。


そして、少女はモジュラーの神に願った。「私の命を捧げます。だから……、だから、彼を助けてください!」


少女は何度も何度も泣きながら祈った。


泣きすぎて声も出なくなってしまったその時だった。少女の目の前に、彼女そっくりの素数空だるまと名乗る女性があらわれた。

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