イケメンとラブラブしている場合じゃない
スマホアプリじゃない乙女ゲームだとどんな感じなんだろうか?
実際に乙女ゲーム(スマホアプリ)で悪役令嬢、ヒロインの前に立ちはだかるライバルはあるあるではなかったというのが私の認識である。いたことはいたけどあれはモブ。
でもヒロインをいじめて、ヒロインと取り合っていた男に批判されて絶望する女、ヒロインとその男は結ばれるというエンディング。覚えがある。ばっちりある。
小学生時代に買っていた月刊少女漫画雑誌「ち○お」で読んだぞこれ!!!!
とっても! 読んだことが! あるぞ!
すっごく! 絵で見た記憶が! あるぞ!
恋には障害がつきもの! 少女マンガでの障害といえば恋のライバル! これ鉄板!
主人公が平々凡々な顔だったり成績がイマイチだったり、乙女ゲームものテンプレであるような平民育ち庶子だったりするのに対してライバルのもつ優位性、華やかな立場といえば!
美少女やクラスの優等生やクラスのイケイケ女子グループのトップだったりと分かりやすくステータスの高い女子! 貴族も爵位で差があるからね!
イケメン男子をよく知っている我こそがお似合いなのよと自信満々な幼なじみ女子! 婚約者なら付き合い長いし家同士の付き合いだもんね!
あとはそもそもイケメン男子が片想いしている相手であったりするとライバルとして争うことはないかもしれないけど。
主人公が恋のライバルに嫌がらせされるといえば少女漫画あるある。嫌がらせに気が付いたイケメン男子との距離が縮まるのも少女漫画あるある。
で、イケメン男子になんとかしてもらう……のではなく、自力で突破口を開いて突き進むのも少女漫画の見所。ここはむしろ悪役令嬢テンプレの悪役令嬢あるあるかな。
正直、頼りになるイケメン男子ならぬスパダリ……スーパーダーリンがいつのまにやらあれこれやってくれるのを読むより、少女漫画で主人公が前向きに奮闘するところが好きだったのだ。もちろんイケメン男子とのトキメキ♡なシーンも大事だが、私は恋愛100パーセントなものは精神的に胸焼けして読めず、主に読むのはラブコメだったし少年漫画も好きだからかもしれない。ただ耐えるだけなのも救いが得られるまで何もせずというのも面白くなくて読んでいられるか~!
ある少女漫画では「主人公と恋仲のイケメン男子の友人男子」が二人の交際を反対してくるというちょっと変わったストーリーが展開された。その反対していた理由は自分の彼女が周囲にやっかみを受けていじめられた過去が再現されるのを、主人公相手に心配したからというものだった。彼らは学校のアイドル的存在なので。
うーんやっぱりライバルにいじめられるのは少女漫画あるあるだと思う。
少なくともスマホアプリの乙女ゲームではヒロインが奮闘するところよりイケメンとのラブラブ体験がメインなのだろう。ラブラブなセリフの掛け合いやイケメンのスチルに費やす企業努力を悪役令嬢などのライバルに割いても課金してもらえないのだと思う。みんなライバルの相手をするよりラブラブしたいのだ。
一方で少女漫画では主人公の健闘こそ大事だ。いじめられているのにラブラブしている場合ではない。負けない主人公の行動で全てが変わっていくのだ!
というわけで、「悪役令嬢もの」でよくあるいじめは少女漫画あるあるだと私は思う。そして蛇足だが、私は株式会社ボルテージさんには乙女ゲームよりサスペンスゲームの方が好きなのでたくさんつくって欲しいと思うのだった。
地下鉄からの脱出も、ひまわり(だっけな?)の訪れた集落の恐怖も、ゴシップライターも好きだった……
きっといいシナリオライターさんがいるのだろうなぁ




