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長編小説を書くだと!?バカやめろ!  作者:
遥かなる完結、長編小説……どころか小説を書ききれたことがない!
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続! 扱いが難しそう(親友)

どこにでもある普遍的なもののはずだけど

それだけに何者も魅了されるのではないだろうか

 私の悲しい過去に触れた前回。そんなことは忘れて「親友」という登場人物についての続きである。


 小説の途中で出会って親友と呼び合う仲になることもあれば、冒頭から「親友」として主人公と絆を深めた状態で登場することもある。親友であるだけでなくライバルでもある、なんてこともあれば、敵対していた主人公とやり取りするうちに敵意が消えて認め合い、恋人関係になるようなこともある、なかなか自由度の高い存在なのではないだろうか。


 私は特にこの「親友やライバルになるどころか敵視されていたけど戦いの中でお互いをわかり合うようになり手を取り合い最終的に結婚する」とか大好きなんですけどね。ただ、今書いている長編小説ではそんな展開はないんだ……うん。




 この役どころはなかなか難しいのではないだろうか。何しろ何をしても不自然ではないのだから。主人公のサポートをしても固い友情を演出できる。何らかの理由で仲間から敵になったときは主人公をよく知るがゆえに難敵として派手に立ち回れる。恋のライバルとなれば友情と恋の間で揺れる魅力的な存在になれる。

 なんでもあり。他の役どころと併用可能。併用することで登場人物や場面に深みが出る、友情とはピリリとしたスパイスになるのだ。


 でも逆に言うと「友情」を抜いても他のなにがしかの役どころに落ち着くことも可能なことは多い。友情をウリにした人物でもなければ「親友」とされるほどの友情は輝く出番もなく物語が終わってしまった、なんてことになってしまいかねない。

 主人公の「仲間」ならみんな大なり小なり友情が生まれる。「敵」なら主人公に大なり小なり「注意」を払っている。小説の登場人物たちは主人公と面識がないなどで「無関心」でなければなんらかの意識を主人公に向けているのは当たり前で、「友情」というのは仲間なら持っているor育つのはほぼ前提、敵ならば戦う意思を上回らないものだ。何物よりも強い友情が敵対する相手にあるなら争わないし。


 つまり、「主人公との友情」とは、そんなに特別なものではない、目立たない要素なのである。そんな要素を凝縮して「親友」という登場人物を生み出すなら、「友情ゆえの他者以上の関係性」を示すなどして主人公との距離が近いことを強調しなければいけないと考える。


 だが、例えばこんなことはしてはいけない。主人公が次はあそこに行きたいと言うと賛成するとしか言わないとか。宿屋のおじさんと仲良く喋っていたのにライバル役が出てきた時は去っていくまで発言がなくなるとか。主人公のそばを離れた様子がないとか。むしろそばにいても発言以外の描写がないとか。……ええ、こんなだから途中で書けなくなったのですよ。ええ、私が以前頭を抱えた「親友」のことですよ。友情の行動なんか一切ありませんね。どうして主人公についてきたのでしょうか。私にもわかりません。




 この反省を生かすべく、今書いている長編小説の主人公の「親友」はちゃんと考えているつもりではあるのですが。実際に私にはいませんでしたので難しいですね、親友……(結局落ち込む)。

どんなに普遍的でも極めれば輝くし、

手に入らない人もいるのですよね

私のように(オチ)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 敵役や親友という役処への深い考察に、敬意を表します。 昨今流行の、主人公だけ強くてハッピーというお話に、全く魅力を感じない私としては、『脇役大事にしようよ!』と声を大にして訴えたいです。 …
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