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長編小説を書くだと!?バカやめろ!  作者:
遥かなる完結、長編小説……どころか小説を書ききれたことがない!
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扱いが難しそう(親友)

あなたにはいますか?

 主人公の「親友」という触れ込みで登場する人物は同年同性が多いのではないだろうか。何しろ友人ではなく「親友」なのだ。きっと親しくなるにはそれだけの理由があると期待させるようなポジションである。同年同性なら少なくとも親近感を覚えやすい相手だろう。

 もちろん全ての「親友」がそういう「主人公と近い存在」というわけではないだろう。家族として育ってきたペットが親友だということもあれば、異種族が存在する世界の話ならエルフやゴーレムと親友だという話もあるだろう。


 ただこの「親友」というキャラクターで私は一回失敗している。


 その小説は女の子が旅に出て様々な出会いをしたり能力を身に付けたりするファンタジー世界の話だった。その旅には主人公の親友である女の子が同行し、旅の途中でライバルにあたる人物が登場し……というところまでしか考えずに書き始めてしまったので、遅かれ早かれ「俺たちの冒険はまだまだこれからだ打ちきり」になっていたとは思うのだが。


 その小説を書く手が止まったのは他ならぬ主人公の親友の存在が原因だった。


 まずこの親友とやらは主人公の幼なじみで同い年、主人公をよくわかっている。これならああする、こうするだろうからそうなる。主人公の親友になるほど親和性が高いので同じ出来事には同じく怒り、焦り、喜んでくれる。

 ライバル役が他にいるので特に主人公と対立することはなく、二人きりの冒険をのびのびと楽しみ、特に単独行動せずに一緒に行動し、主人公がどこへ行きたいという要望には常に賛成し、ライバル役が出てきたら主人公に活躍の場を譲りライバル役も特に親友に声をかけることなく主人公との一対一の会話シーンを演出し――


 ――私は思った。この子なんでここにいるんだ?

 主人公が驚いている時にはこの子も驚いているけど、そのせいで両方に喋らせてみたらどっちのセリフかわからないよ?

 ライバル役が去っていったらなんか突然馴れ馴れしく話しかけてくる奴が……え? 主人公の親友? さっきのバトルになんで参加してないの?

 これはやばい、親友の存在価値がとてつもなく揺らいでいるぞ。親友の性格をこれから考えて口調を変えてみるところから……ああいやこの素直な性格は主人公の性格なんだ、それとは違うものを……これも違う、引っ込み思案だと主人公しか喋らなくなるぞ……!

 親友とは、いるだけではダメなのだ。私は気が付いた。


 そもそも旅を二人でしている理由って「どうせ旅に出るなら一緒に行こう☆」だし、そういえば「親友とか双子みたいに似た価値観を持つ関係って憧れる……」って思って親友を用意したんじゃなかったっけ?

 それに主人公と違う性格の親友って価値観の相違でケンカするんじゃ……。争いならライバル役という奴がいるんだけど……。




 私は何を書きたかったのかわからなくなった。今思うと「なんでもわかりあえる親友」というものに憧れていた結果書き始めたはずだったのだが、「自分をなんでもわかっているってそれ自分じゃん」と言わんばかりに主人公と親友の合体が起きていたということなのだろう。

 え? そもそもなんでそういう「親友」に憧れたかって?

 現実にはいなかったからですね、親友というやつが……(涙)。

親友がいなくても生きてはいける、

でも友情ってきっといいものなんだろうなぁというかつての憧れは大切に持っていたいものだ

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