出るには完結させることが条件の部屋
疲れがそのまま眠気に変換されている
生活リズムは大切にしよう……
エッセイでは序章と書いてきたけど、これは一章だな……。この分だとあと四話くらいで次の事件を起こして解決、もう一つイベントを載せて二話か三話、くらいだろうか。これより増えるかもしれないけど。
書き進めているうちに落ち着かなくなってくる。ささっと書いて誤字脱字をチェックしたきりほったらかしにしていた、プロローグにあたる一話目にまだるっこしさを覚えてやまない。
書き直そう。絶対に書き直そう。なんとしても書き直してやる(蚊が飛んでいるのを発見したかのような気持ち)。
最近になって、なろう一位にならないと出られない部屋の話に行き着き読んでみた。2017年に書かれたそうで、タイトルだけでも恐怖を感じたが気になるものは気になる。ぽちっとな。
とてつもなく怖かった……。
ラストは感動したが、何度も時間を強制的に巻き戻されてひたすら小説を書き直すのは孤独で果てがなくて辛い。ある意味で未来を知っていることをいいことに、人気のでた他人の小説で成り上がろうとして限界にぶつかるところは二重の意味で心が痛かった。この主人公、結構手段を選ばない。
しかし何より「こんなの楽勝だぜ☆」って彼が誇る最高傑作を投稿する、物語の超序盤の場面で
「やめろ! タイトルからしてウケない! テーマからしてやっぱりウケない! ついでにそれは死亡フラグだからやめろ!」
と心の中でツッコミを入れながら頭を抱えたくなった。でもそのあともあんな失敗こんなやらかしを経て覚悟が決まった主人公は、見事自身オリジナルの小説を完結させる寸前まできた――その描写に引き込まれた。
別に私が今まで挫折してきた小説にそんなドラマなんてない。こんな恐怖体験はしたくないのでない方がいいに決まっている。いい方が、じゃなくて絶対に嫌ですごめんなさい。
ただ、最後に手を止めてしまった小説にだけは今も未練がある。他の小説は軽く人に話したこともあったりしたけど、この小説は見せなかった。完全に私一人で書いたり読んだりしていたものだった。そこに手を伸ばしたい登場人物がいた。書ききれなかったストーリーがあった。救われて欲しい人がいた。出会って欲しい誰かがいた。内容は今から考えてみるとそんな大したものじゃないけれど。
私はあの最終決戦の場面で止まったままのパソコンを、扉が開いたままの部屋に置き去りにして過ごしている。彼は最後にパソコンへ手を伸ばしたけど、私はどうなんだろう。今度こそたどり着けるのだろうか。
でももし今書いている小説を完結させたら次は全然違うものを書きたい気持ちも……(懲りない)




