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詩人A『小説ネタを待つ気持ち』
灼熱のマウンドは当たり前に熱いよな
大火傷を負う覚悟でやってきたのに
蜃気楼の向こう側、揺らめくボールには
合金バッドを振る勇気すら出やしない
あぁ そうじゃないだろ
刻々と約束の時間が迫っている
いい女が来るのを待ちわびてたんだ
地面を蹴とばし、前を見据える
炎天下の中、振りかぶる影を睨む
ストライクゾーンに弾丸が駆け抜ける日まで
外側へ幾度も幾度も流し続けた
そりゃまあ結果は見えやしないが
内側に気持ちがあるうちは
負けないことを知っていただろう?
向かい風が吹いてから
今度はさらにいい球がやってくる
零コンマ7秒
見逃しはしない
青い空に白い雲なんてつまらねえが
ありふれた景色が今日は痛快だった