ミステリーハンター
グーデンベルクがエクリだよ(ーー;)
なんだか、ノリノリで語る資料が飛び出して、奈美はその場で悶絶する。
やはり、デビューしたての時の小説の設定と言うのは、胸に突き刺さるインパクトがある。
夢やら理想やらが、ガラス片のように尖っていて、心に突き刺さる。
これ、再開するのよね(-"-;)
奈美は、絶望的な気持ちになりる。
が、怖じ気づいていられない。
この半年、マサルの目撃情報がどこからもわいてこないのだ。
別に、事件性はないし、生きてはいるみたいだけれど、時期が時期だけに心配だったりする。
そして、コロナの終息が分からない現在、親族以外の人間の安否を聞き回ったりするのは、へんな憶測が飛びそうで、デリケートな問題なのだ。
「気が向いたら…見せてもらうよ。」
マサルはクールにそう言った。
あの時は、格好つけたすかした感じが気にさわったが、今はとにかく、連絡が欲しかった。
いや、連絡がなくても…
なんか、生きてる気配が欲しい。そんな感じだ。
『ノストラダムスをしってるかい?』
は、ノストラダムスが登場するから、オカルトミステリーな雰囲気もあった…
と、言うか、マサルがそんな話を長々としていた。
2019年の忘年会で、マサルは一時間くらい、予言とノストラダムスをディスって、晴香と剛をスマホのアナザーワールドへと追いやりながら、別れ際になお、奈美にこう捨てぜりふを言ったのだ。
「ノストラダムスを調べるなら、三島由紀夫の作品を読むといいぜ。きっと、来年は何か、大変な事がおこるはずだよ。
2020年。来年はあの壮絶な最期から50年。版権も切れるから、瀬謙さんも作品に盛り込めるはずだ。」
晴香が代表して会計を済ませる一時に、マサルはそんな事をどや顔で教えてくれた………。がっ。
三島由紀夫の作品の著作権はまだ切れていませんからっっ(>_<。)
奈美は思わず設定ノートを握りしめた。
そう、法律が変わって、2018年で著作権がある作品は、50年から70年に期間が変更されたのだった。
それにしても…不気味な台詞を残して消えないで欲しいわよ。
2020年なにかがおこるって…そのあとすぐのコロナパンデミック。奈美はその時を思い出してムカついた。
マサルは毎年、何かがおこると捨てぜりふを残しているから、たまたま当たったのだと分かる。
でも、正直、怖かった。
昔、読んだ漫画の続編でもそんな話があったのを知って、本当に、嫌な3月だった。
ついでに言えば、2020年3月にインドか何処かの歴が終わるから、人類滅亡とか、そんな噂がネットを賑わしていた。
マサルは、小学生の時からそんな話が好きだったのだ。
奴は、最近は、図書館をまわって、地域の伝承やら伝説を研究しているとか言っていた。
図書館のパソコンで、登録サイトの作品が読めるから、例え返信が出来なくても、書き続ける限り、マサルにこちらの状況を伝えることは出来るのだ。