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ノストラダムスを知ってるかい?  作者: フリマジンA
改変前
16/16

あらすじ

二次小説は投稿不可。


奈美は自分の投稿している小説サイトの約束を思い出す。


そう、『プロバンスの赤いしずく』の二次小説は投稿できない。


ここには、それなりの仕掛けが必要になる。

一般的には認識されず、コアなファンのみが、微かに「もしかして?」と、疑問に思う程度に仕上げなければ。


が、それはともかく、ノストラダムスは何処に登場()るのか?


時代も違うこの物語に、何故、ノストラダムスが登場していると思ったのか、奈美は混乱する。


まだ、ノストラダムスの時代劇は投稿してないし(私は七転八倒で話を繋げようとしてますが、作中の奈美はまだです。)、いっそ、このまま違う話でもいいのだけれど、あれだけ偉そうな口上(こうじょう)を剛と遥香にした現在。変更は出来ない。


「あれ?ノストラダムスじゃなかったの?」


と、剛がどや顔で言い出したら、発狂して暴れてしまいそうだ。奈美は、昭和の探偵のように両手で頭をかきむしり、良い案が出てこないか期待した。


とにかく、『プロバンスの赤いしずく』全30巻読むしかないわ。


思い直して、奈美は漫画の続きを手に取った。


どちらにしても、この先を考えるからには、読まなきゃいけないのだ。



『プロバンスの赤いしずく』


この物語は、15世紀のルネサンスの絢爛期の物語だ。


しかし、舞台はイタリア、フェレンツェではなく、なぜかプロバンス、フランスが舞台である。


多分、プロバンスとワインがロマンチックとか、流行りとかで決まったのではないかと想像する。


主人公の少女は、身分のある家の子だが生まれてすぐ、なにやら陰謀に巻き込まれ使用人に連れられて命からがら屋敷を出る。

で、プロバンスの領主、良質な高級ワインの(シャトー)の近くで、使用人が殺され、馬小屋に残される。

主人公を見つけたのが、最近、子供をなくしたばかりの領主の妻で、心を病んでしまった夫人は、主人公を我が子と思って育てるのだった。


はぁ…。


奈美は再び1巻から読み返してため息をつく。


絵は、本編では決して上手とは言えない豪快さと、カラー画は手書き、水彩画とは思えないような、リアルな宝石とドレスの刺繍と言うギャップがあり、


ストーリーは、古くさいが、つい、気になるような展開が、今でも一気に読み込ませるのだ。


主人公の肌は浅黒く、柔らかい髪も黒いのだ。目は美しい明るい青。


が、領主夫妻は金髪碧眼で、どう頑張っても娘には見えないのだ。


領主は、この先の二人を思い、離れさせようと考えるのだが、赤ちゃんの世話をしながら回復して行く妻の様子に思いきれないでいる


今では考えられない展開だが、馬鹿馬鹿しいなりに読み込ませるところがすごい。


赤ちゃんは、命を狙われるのだ。


美しい金糸の刺繍のおくるみに魅了された使用人がおくるみをスリ変え、盗んでしまうのだ、彼女が取り替えなければ、死んでしまうところだが、なにしろ、昭和の主人公は強運だ。


が、毒の付着するおくるみを盗んだ使用人は、半日も経過(たたず)に惨たらしく死んでしまうのだ。


澁澤(しぶさわ)先生は教えてくれた。


古代ローマの時代から、ヨーロッパでは毒殺が横行していたと。


ある男性は、妻の用意した毒の服で殺されている。

妻は、妖術使いに騙されたのだ。


「この薬を旦那様の服に染み込ませれば、その夜は獅子のように貴女に挑みかかり、子種を授けてくれるでしょう。」


妻は、夫への愛ゆえに殺してしまったのだ。


が、この妻の話はこれくらいだ。


話は難を逃れたちいちゃな赤ちゃんだ。


この件で、可愛そうな子を無くした夫婦の話が、中世オカルトサスペンスに流れるのだ。


少し接続が粗っぽいところが、昭和の漫画のダイナミックな歴史を感じさせる。

多分、長い説明部分で人気が下降してきたのを、オカルト風味で持ち直そうとしたのだろう。


当時、映画「エクソシスト」、「オーメン」、「サスペリア」等のホラーの良作が人気を博し、推理小説や怪奇ものは、少年少女の低くからぬ関心を受けていたからだ。


このテコ入れは成功したらしく、『プロバンスの赤いしずく』は、オカルト風味を漂わせ、愛と冒険の物語に進化するのだ。


そうこうしているうちに、赤ちゃんは成長し、8年後には可愛らしい少女になっているのだ。


賢くて、可愛くて、お転婆(てんば)な少女。


で、自分の容姿から、領主夫婦の子供でない事も理解している。


が、昭和の主人公はめげない。


領主夫婦を愛しながら、八才の少女なのに、さっさと独立して使用人として働くのだ。


そうしながらも、記憶の曖昧な夫人を思い、時には娘のふりもするのだ。


体に、白い白粉をつけ、領主の娘に変身し、あたかもその子が生きているように演じる。


それで夫人を慰め、そして、領主の娘を暗殺した犯人を探すのだ。



「今読むと、相等無理っぽい設定だわ。」


奈美はため息をつく。

しかし、文句を言う気持ちにはならないのだ。


懐かしさと、不思議な魅力がその物語にはあるのかもしれない。


ああ、書いてる私も、なんだか気になってきた…。

がっ。冒険活劇を作らなきゃいけないんだよ。


ここまでで、一巻のあらすじだ。全30巻、どんな話か気になるが、今日はここまでで。


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