第6詰 僕の夢
仕事から帰ると、元アイドルの妻が迎えてくれる。その後ろで可愛い娘が、ダーおかえりーと満面の笑顔を見せる。
僕の職業は音楽プロデューサー。アイドルグループのプロデューサーをしている。僕が手掛けたアイドルグループが、結成1年で紅白に出場し、世間からは、キセキのプロデューサーと呼ばれている。
妻は、他のプロデューサーのアイドルグループでセンターを務めていたが、僕との大恋愛の末、寿引退という形で僕のパートナーとなった。
また、娘は来年、小学生だが、早くも子役アイドルとして活動している、可愛すぎる愛娘だ。
僕は、音楽大学で様々な音楽を学び、有名芸能社に入社、ミュージシャンやタレントの音楽プロデュースを経て、この地位と家庭を手に入れるのだ。
幸せな家庭の空間で一息つこうとしたその時、腕時計型スマホから、部下の顔が空中に浮かび上がる。空中の画面をタッチすると、部下が慌てた形相で喋りだす。
「大変です!警視!ネットシージャックが発生しました!出動お願いします!」
「分かった!マイホームゲートから即時、出動する!」僕はそう答えた瞬間、家の壁にゲートを開き、心配そうな顔で見送る妻と娘に目配せをして、ネットシージャックが起きた地点へ翔ぶ。
人類は、現実と、ネットシーと呼ばれる仮想空間を自由に往き来できるようになっていた。ネットシーは、生身の体で仮想空間にダイブできるシステムで五感もあるが、死傷のデメリットはなく、さらに、現実とはかけ離れた身体能力が発揮できる。
そう、僕は、音楽プロデューサーでありながら、ネットシーを管轄するサイバー警察の警視としても働いている。
ジャックが起きた地点へと瞬間移動した僕は、信じられない光景を眼にする。あれは、、、!
(記憶なし、中略)
全てが終わった。帰ろう、我が家へ。ゲートの向こうには愛する妻と娘の涙ぐんだ笑顔。
「お帰りなさい、、、!」抱きついてきた妻と娘を両手で抱きしめ、僕も涙を浮かべて笑顔を返す。
「、、、ただいま!」
最初の方、タイトルで僕の将来の夢の話だと思った?残念、昨日見た、夢の話でしたー!




