第11詰 僕の幼稚園時代③
僕の幼稚園時代のどうでもいいエピソードをひとつ。
公園で遊んでいた僕に、知らないおじさんが話しかけてきた。今思うと、家無き大人だった気がする。
【事案】5、60代の男性が幼稚園児(6)に手品を見せる。
そのおじさんは、右手の親指の根元を人差し指で隠し、左手の曲げた親指部分につけ、左手の親指が移動するように見せる、というタネの手品を披露した。幼かった僕は、おじさんの滑らかな手つきに騙され、
うわあああああああああああ、すっげえぇぇぇぇぇぇ、うわあああああああああああ
と、ありえないくらいのリアクションをとってしまった。たぶん、おじさんは僕の反応が良すぎて、お、おう、となったに違いない。このあと僕は、どうなってるの?どうなってるの?血は?血は?、とおじさんに詰めより、おじさんの左手をまじまじと見て親指が付いていることを確認する。
僕の記憶には、本当に親指が離れて動く衝撃映像として焼き付いている。子供の感覚だったからか、おじさんの技量だったのか。
僕があまりにも騒いだため、他の公園にいた子供や親たちが寄ってきて、おじさんは逃げるように場を去った。
、、、っていう話なんですけど(笑)




