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第10詰 僕の幼稚園時代②

 あと、幼稚園の頃の思い出と言えば、仲のいい女の子が二人いたこと。ひとりは、ゆいちゃん。ちゃんとした名前は、“ゆいな”ちゃんだったかな。ツインテールのちょっとお洒落な女の子だった。

 もう一人は、さーちゃん。さおりだったか、さゆみだったか、忘れた。おかっぱの前髪パッツンの女の子で、すごい大人しい子だった。

 

 砂場ではなく、室内で遊ぶ時はこの三人で遊ぶ事が多かった。よくしていた遊びの一つが、王様ごっこ。王様ゲームみたいないかがわしいものではもちろんなく、ただのおままごとの王族版みたいなものだ。

 僕が王様役で、二人はお姫様役。ようわからん戴冠式やったり、パーティーの真似して踊ったり、紙でなんか飾りつくったり。なんだこの遊び(笑)


 ゆいちゃんは活発で、さーちゃんは大人しくて、バランスがとれていたのか、僕らはいつも仲良く遊んでいた。女の子二人が男の子一人を取り合う、ということはなく、僕も二人に平等に接していた。

 ただ、一度だけ揉めたことを覚えている。ゆいちゃんが、王様ごっこ中に、お姫様だっこして、と言い出したのだ。僕はお姫様だっこの意味が分からず、どういうのか聞こうとした時、さーちゃんが私もしてほしいと割って入った。すると、ゆいちゃんが私が先だからねと言うと、さーちゃんが小さい声で、私が先がいいと反論した。ここで、二人の喧嘩が始まり、当時知らないお姫様だっこをやることなく、僕は喧嘩の仲裁におろおろしまくった、って話。まあ、幼稚園児がお姫様だっこをできたかどうかは置いといて、これってモテエピソードだよなあ。


 思い返すと、幼稚園児の俺、すげえリア充じゃねえか。小学校が違って二人とは卒園後会うことはなかったが、思い返せば思い返すほど、幼稚園時代はよかったなあと思う。

 それに比べて何だよ、高校生。浮いた話ひとつもねえ。今、仲のいい女の子二人いたら、めちゃくちゃ楽しいだろ。あ、でも、絶対色恋沙汰で揉めるよなあ。あの時、お姫様だっこで揉めたのも、色恋沙汰のひとつだったのかもなあ。


 あー、思い出って素晴らしい。そして、流れる月日と反比例するかのように、


 現在は、つまらない。



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