初めてのお使い ホワイトハウス編
ホワイトハウスにて。
「やぁ~っと着いたぜぇ!」
「お前の飛行、フェニックスより荒かったぞ…。」
「だまらっしゃい、サンガー君」
「…………。」
「さ、大統領に挨拶済まして帰りましょうか!」
「ヘイユー!カッテニココニコナイコトネ!」
「な、何だぁ?」
「米軍兵士じゃないか?俺達ちゃっかり中入ってるし」
「サッサトデルコトネ!」
「あんだとてめえ!ポイズンくらわしたろか!」
「止めとけ俺様!…いや、ペガサス!」
「貴様にくらわしたろか…。」
「ヘイユー!ナンノヨウカナ?プレジデントハボクネ!」
「いんや~、大統領が話解る人で良かったよ!駄目元で『俺達は覇者です』なんて言ったけどさぁ、一発で信じてくれるなんてよ!」
「ハッハッハ、ボクSFスキネー!」
「なあ、ペガサス…。」
「何だぁサンガー?」
「俺達ここ来て何するんだっけ…?」
「え?んなもん決まってんじゃん、ホワイトハウス来て、大統領会って、で…。」
「で、何するんだっけ…。」
「…………。」
「ドウシタノ、マイフレンド、ペガサス?」
「大統領…。そろそろおいとましますわ…。」
「ノー!ソレダメネ!モンノソトミテヨ、セカイジュウノホードージンキテルヨ!」
「何ィー!?」
「アキラメテ、ハラキリセップクネー!」
「日本文化変な使い方しないで大統領!」
「日本文化なのか…?」
三分後。
「関東・東海新聞の野口です。あなた方は何のために覇者に?」
「いや、確か世界を面白くするためだと…。」
「どんな力を持っているのですか?」
「見ますか?」
「あまり調子に乗るなよペガサス…。」
ペガサスが草葉の羽を出して、飛んで見せる。
「おーっ!サンガーさんは?」
「いや、俺のは見せるほどの物じゃ…」
「良いから良いから!見せちゃいなよサンガー!」
「じ、じゃあ…。」
サンガーが雷の爪牙を見せる。が、
「…………。」
「歓声は!?」
ズゥーン…。
「キャッ、何々?」
「敵かよ!」
サンガーがモンスターと二人だけを含んで結界を作る。
「草雷奥義!」
『主は雷の覇者』
「ちったあかっこいーとこ見せてやるぜ!出でよ雷虎!」
雷虎が雷を出すが、
「何ィーッ!結界の中に避雷針があるぞッ!」
「ソーリー、サンガー!ソレボクガキマグレデオイタネ!」
「余計なことすんなーッ!」
「フッ、残念だなサンガー!ホワイトハウスで貴様の出番はないぜ!ビートルアタック!」
べヨンッ!
「なっ!ゴムか?」
「どいてろペガサス!エレクトローダー!」
「ゴムは電気を通さないって知ってた?サンガー君?」
「教養無いもんで…。」
「常識だよッ!」
「…すまん」
「さあて、どうすっかなあー。サンガーは避雷針とゴムのせいで『役立たず』だし、ビートルアタックも効かねえし。ポイズン試してみるかな…。ギガポイズン!」
毒は敵に当たるが、効果は感じられない。
「くっそー…。フェニックスがいれば燃やせるんだけどな…。」
すると、サンガーが立ち上がり、モンスターに向かって歩いていく。
「エレクトローダー!」
「馬鹿ッ!お前は今『役立たず』だって言ってるだろ!」
サンガーの両手が電気を帯びる。それを自らの体に押し当て、
「エレクトローダー…ハイテンション!」
「え?」
サンガーから煙が昇る。
「まさかあいつ…。高圧電流で発熱させる気か?やめろサンガー!大火傷すっぞ!」
「ナメるなァァ!」
皮膚の色が真っ赤になったサンガーがモンスターに体当たりをくらわせる。すると、その部分が溶けていくのだ。モンスターが暴れてサンガーを吹っ飛ばす。
「不味いぞ…。モンスター激怒しやがった…。くそっ、俺もサンガーみたいに新しく技を作れたらサンガーにフォローをッ!」
その時、ペガサスに衝撃が走った。
「体が疼く…。何だこの感じは…?」
すると、ペガサスの右手が刃となり、
「マンティスシーザー!」
モンスターを切り裂いた。
「おっけーサンガー!やっちまいな!」
「おう!」
「イヤア、フタリノオカゲデタスカッタネ!アリガトウ!」
「いや…あいつら俺達によってくるんでこっちが謝らなきゃいけないんすけど…。」
「じゃ、そろそろ帰りますよ大統領!またお会いしましょう!」