二百年大修行 ペガサス編(四)
「剥がしてください!あなた死にたいんですか!?」
「…………。」
「お願いだから剥がしてください!」
「…………。」
「ピリピリピリピリピリピリピリピリッ」
「え゛」
ペガサスが立ち上がった。
「ペガサスさん…!」
「すまんな、迷惑かけた」
「迷惑どころじゃありませんよ死にかけてましたよ大体あなた何なんですかホント必要なときに使えませんね服買ってきたと思えば何か学生服だししかもこれメチャクチャ短いじゃないですかこんなのはけませんよしかも思い出せば何かズボン買うのに託つけてスリーサイズ聞こうとしてましたよねウエストヒップは別として何でバストなんですかそう言えば初めて会った日なんていきなりプロポーズされたと思えばキスで気絶させられてそして今さっきまでピリピリとか訳解んない言葉口走ってましたよあなたホンット使えませんね!」
「ねぇ、あなた本当にツルギ…?」
「ツルギだからどーしたんですかさっさと敵倒してくださいよ」
「…はい」
「あなたもさっさと私のシールを剥がしてください!」
「ひっ、はいっ!」
ペリッ。
「やっと言うこと聞きましたね」
人は極度の危険に陥ると変わる。
「ハッ!」
ペガサスが波動を男に送る。
だが、敵は避けた。
「フォレスト!」
言ってる間に空に飛ばれた。
「どうした、その程度か!こちらからいくぞ!金縛り!」
男の目がぼんやりと光り、ペガサスとツルギは動けなくなった。
「な、何だァ?」
「うっ、動けません!」
「そのまま逝け!決死輪!」
ダァーン…。
ペガサス、ツルギは決死輪で人が死ぬのを初めて見た。
ガリレオより先に「それでも地球は動く」と叫んだ(あれ実際はボソッと呟いただけらしいが)あなた方ならもうお分かりだろう。
ペガサス、ツルギは死ななかった。
「…え?」
前に立っていたのは、ザードだった。
「ザー…ド?」
「邪魔なんかして何のつもりだザード!」
「…………。」
バタン!
「ザード!」
敵の気が緩んだ。
その時。
「動くっ!動きます!」
「っしゃ、マンティスシーザー!!」
鮮血がぶわっと飛び散る。
「ぐっ…ぐわああああああああああ!」
「ザードさん、しっかりしてください!」
「ハァ、ハァ、もう…駄目だな…ハハ…。」
「何で…俺様達を助けたんだ?」
「俺も…奴隷商店なんてやりたかなかった…。でも…借金が膨らんで…。罪悪感が…日に日に増して…。アンタなら…出来ると思った…。暗黒街を潰せるって…。頼む…。俺の…犠牲になった人のために…暗黒街を…。」
「ザード…。」
黒と白、両方を半分ずつ持った男が死んだ。
「この暗黒街を潰さずに帰るのですか?ザードさんにあんなに頼まれたのに」
「今の俺じゃ無理だ。これからも修行を続けて強くなって、二百年の時が来たら五人でぶっ潰しに来るさ」
「あ、そうだ、ペガサスさん」
「どうした」
「今の私の服装についてどう思いますか?」
「ま…まぁ、それはだなぁ…。」
「明らかにこれはおかしいかと」
「うーん…。」
一組の男女が街を歩いている。
美男、美女で二十代のカップルの様に見える。
残念ながら、
大正解である。
フェイント?いやいや、正解することが残念なのだから仕方がない。
何故なら、その女の方は上は奴隷の服、下は学生服のスカートだからだ。




