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五人の覇者  作者: コウモリ
全世界戦争
126/147

全世界戦争(一)

「さぁ、入ろう」

この言葉に含まれた意味がお解りだろうか。

解る人はいないだろう。いたら『五人の覇者』の執筆協力を頼みたいくらいだ。

さて、本題に戻る。

この言葉に含まれた意味を考えるには、数段プロセスがある。

第一段。

入ろう。

つまり、宮殿の中に入ると言う事だ。

第二段。

入れるか。

普通、敵の城には門番などがいて、容易くは入れない。

第三段。

どうするか。

了承を得て、正式に入れないのなら、強硬突破するしかない。

第四段。

方法は。

宮殿を突き破る。

さて、以上の四段構えで構成した理屈。

最初に戻ろう。

「さぁ、入ろう」

=宮殿を突き破る。

「総力奥義!」

『主は草の覇者』

「出でよ草馬!」

巨大なペガサスが現れる。

その馬はまっすぐ宮殿に激突した。

だが、敵も力アリの堅物だ(使い方は間違っている)。そう簡単には壊させてくれないのだ。

頭突き回数三桁突入、ペガサスの頭が粉砕したところで宮殿の上部にヒト一人通れるぐらいの穴が空いた。

「よっしゃ突っ込め!」

「てんてんてん!」

「まだ言ってたのかー!」

突入。

「敵の襲撃!敵の襲撃!兵士は直ちに配置につけ!」

中では、ブーブーというサイレンと共に、指令が掛かっていた。

「あちゃ、もうバレてるよ…」

「当たり前だろ…」

「早く先に進みましょう。敵が動いているならこちらも動かねば」

「よし、地下界王を探そう」

道はいくつかあったのだが、五人は適当に選んで駆け出した。

数分後。

「あれ、行き止まりか?」

「違う道に行こう」

更に数分後。

「また行き止まりかよ」

「違う道に行きましょう」

またまた数分後。

「またかよ…」

「次に行こう…」

(以下略)

「これが最後の道だ…頼む、当たりであってくれ…!」

サラマンダーがどこかの誰かに懇願する。

「壁が見えてきたぞ…!」

「行き止まりか…別れ道か…?」

結果を言おう。

行き止まりだった。

「…………。」

「…………。」

「…………。」

「…………。」

他の四人が撃沈しているのに対して、サラマンダーは昇天していた。

「サラマンダー君…生きてますか…?」

「こりゃあ、死んでるな」

「さっきの懇願で力を使い果たしたんだな」

「安らかに眠らせてやろう」

「死んでないよ」

サラマンダー、蘇生。

「出たーッ!」

「違うわーッ!」

サラマンダーが物凄い形相で怒る。

だが、四人は止まらなかった。

「出たーッ!」

「だから違うって!」

「出たーッ!」

「違うって言ってんでしょ!?」

「出たーッ!」

「大龍火炎!」

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…。

「四名様、もう一度言ってみようか」

「もうしません…」

サラマンダーの勝利。

「さて、突破口はどこにあるんだろうか…」

唯一無傷(心的なモノを除く)のサラマンダーが周りを見渡す。

「どうすれば良いんだか…」

「今までのどっかに秘密の扉があるかもしれませんね」

「無けりゃあ、床を破壊して下の階に行くまでだ」

「そうしよう!」

クラーケンの平和な案、却下。

「いっくぜ〜…」

「総力奥義!」

『主は水の覇者』

「出でよ水鞘!」

床、破壊。

因みに、覇者達の一日の奥義限度をご存じだろうか。

休憩無しで二回(神秘の森参照)、途中休憩すれば五回。

今回は、下にあたる。

また、今日は既に三回奥義をしているので、あと二回だ。

本人達は知らない。

「さて、下の階に着きましたね」

「ここも行き止まりの階、って訳じゃねーだろう」

結果から言おう。

扉はあった。

だが。

「この扉…開きませんね」

「技当てても壊れねーし」

「実質行き止まりじゃねーか」

「思い出した!」

サラマンダーが突如叫んだ。

「どうした?何を思い出したんだ?」

「この壁の事さ。この壁は聞き壁と言って、通ろうとする相手の身分を聞き、通すかどうか判断するんだ」

「マジか。で、サラマンダー、その判断の基準は解るか?」

「まずは、相手が嘘をつけば通さない。それと、相手の身分が、壁の持ち主の設定したNGだった場合も、通さない」

つまり、この壁の場合は、地下界の敵をNGと設定している可能性が高い。

「俺様達確実にアウトじゃねーか」

「通れっこねーよ」

「違う道を探そう」

他の四人が諦めかけそうになったその時だった。

「ちょっと待ってください!」


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