私、学園生活始めます
前回までのあらすじ
異世界転生した秋は、アルバントという男に学園への招待状をもらう。
だいぶ遅くなりましたすいません
っていうか忘れてました。
本当にすいません。
アルバント「おや、結構早かったじゃないか。アキ?」
秋「行くあてもなかったから、それにそんなお金もなかったからなんとかなるかなと…」
アルバント「うむ、確かに学園生活において必要なものはこちらで負担するつもりだが、そんなに金欠なのか?」
秋「あ、金欠と言うより…一文無し…かな…」
アルバント「…今までどこで何してたんだ」
秋「家で引きこもってました…」
アルバント「……まあいい。来てくれたのだから、何とかしよう」
秋「よかった。食費とか言われたら草を食べなきゃいかなかったかもだったから…」
アルバント「…ちなみに学園の近くの草は基本薬草の材料だから直に食べると危険だぞ」
秋「うわ、危な」
アルバント「軽いな…君は…」
寮の部屋
秋「ここは?」
アルバント「アキが入る予定の寮の部屋だ。2人部屋だから、相方と仲良くな」
秋「わお(ハードル高い…)」
アルバント「寮の説明は入学式に行われるから後回しにするとして…」
秋「入学式?」
なにそれ初耳
アルバント「学園の入学式だ。他の入学予定の奴らと試験を行うんだ」
秋「まさか…試験に落ちたら入学できないとか!?」
アルバント「いや、階級が決まる」
秋「階級…(嫌な予感〜)」
アルバント「階級は高ければ高いほど厳しい授業になるが、より卒業が早くなって資格も得やすくなる」
なんだ、飛び級みたいなやつか
秋「じゃあそんなに気にしなくていいのか…」
アルバント「お前、学は?」
秋「…計算程度なら?」
アルバント「やはりな、そうだろうと思って図書館に案内するつもりだ」
秋「図書館…勉強しろと?」
アルバント「階級が高いと学食も好きなものを頼んだりできるし、使いたい教室を好きに使っても余程のことがない限り問題ない。自由権みたいなものだな」
秋「へぇ(興味無いな)」
アルバント「まぁ少しくらい勉強しても無駄にはならんだろう。階級が低くても普通に生活が遅れるくらいには負担されるからな」
秋「ふーーん」
アルバント「そういえば、魔法や剣の経験は?」
秋「だいぶ昔に少しだけ、木剣を触ったことが…(剣道の授業だけだけど…)」
アルバント「なら、魔法も少し覚えた方がいいだろう。魔力しだいだが、努力すれば誰でも魔法が使えるからな」
確かに…夢で見たけど、小さい農村とかでも使ってる人いたしな。
秋「まぁ、それとなくやってみます」
アルバント「うむ、しばらくは寮の部屋で寝泊まりするといい」
秋「え?いいんです?まだ入学してないのに?」
アルバント「金欠なのはお前だけじゃないからな。既に数人寝泊まりして入学式に備えている。だから気にしなくていい」
秋「ありがとうございます…」
私はしばらく図書館で色々読み漁ってわかったことがある
この世界は適性さえあれば魔法が使えること。
魔法と剣は極めればどちらが勝つか分からないほどに強くなることも出来る。
目の色が黒以外だと魔力が人より高い証拠ということ。
オッドアイとかの目はその人だけの魔法がいつか発現するというらしい。
それを読んで、私は鏡を見た。
声をかけられた理由がわかった。
私の目の色が赤色だった。
本によると、赤色はかなりの魔力の持ち主で、理解さえすればどんな魔法も一級品レベルに使えるようになるほど…ということらしい。
それから、試験のことについても調べた。
どうやら、学力と実力両方を見て公平に階級分けがされるようだ。
学力テストの点と、その後に行われる実力テストの具合で2日ほどの会議の後、入学となるらしい。
秋「実力テストには自身の得意な魔法や剣術を見せることになるため、鍛えておくことをおすすめする……?」
「いや、私何も知らないんだけど魔法とか…何があるの?」
魔法について知ろうと思ったが、魔力の扱い方や、魔道具の詳細とかしか載っておらず…唯一見つけたのは生活やサバイバルで役に立ちそうな一般生活魔法とやらだけだった。
水を作る《ウォーター・メーカー》
小さな明かりを灯す《ライト》
翻訳魔法
などなど……
秋「あんまりいい魔法ないな…こんなん見せてもなんにもならんやん…」
「そういえば…夢で魔法使ってる女王様みたいな人がいたな……確か《グランド・ファイア》だっけか…あの炎凄かったな…普通に印象的だったから覚えてるわ」
「……ダメ元で使ってみるか」
入学式
アルバント「皆の者、ようこそ我が学園へ!」
見渡すとかなりの人数がいることが分かる。
それなりに人気の学校なのだろうか?
アルバント「早速だが、学力テストを始める。《グラビティ》」
魔法でテスト用紙と羽根ペンがそっと机に置かれる
アルバント「それでは開始!」
開始の言葉とともに書く音がいっせいになり始める
羽根ペンはインクが乾かないように魔法で細工されている
感覚的には筆ペンみたいでちょっと書きづらかった。使ったことないし…
なお、勉強したところは意外と出てたからそれなりに埋めることができた。計算も結構単純だったから複雑なもの以外は解けたと思う。
アルバント「終了!用紙を回収する!」
ギリギリまで書いてた生徒諸共ペンと用紙を取られ、アルバント先生に回収される。
アルバント「では、次は実力テストだ。実践用訓練所まで行っているように!」
秋「知らねー場所だ」
まぁ、看板で案内されているから迷いはしなかった。
実践用訓練所
アルバント「さて、ここでは順番に得意魔法や剣術などを披露してもらう」
周りの新入生は先程とは違い張り切っている人がほとんどのようだ
秋「緊張するなあ…」
???「あ、あの…」
秋「ん?」
小柄でおどおどした子が近づいてきた。
???「あ、その、私の魔法、もう1人手伝いがいるんです…」
秋「手伝って欲しいってこと?」
???「は、はい…」
秋「いいよ」
???「あ、ありがとうございます!」
秋「あなたの名前は?」
「あ、私はネーメル・ノーブルと申します…」
秋「私は秋。よろしくね」
ネーメル「あ、はい!」
固い握手を交わした。
キャラ紹介のコーナー!
アルバント・リーブル(34)
妻子持ちの教師兼入学生徒監修役の一般男性
魔法より剣の方が得意だが、入学式の形式上いい感じの魔法を練習している。
結構お節介をやきがちだが、生徒にしたわれている。
とあるクラスではアルちゃん先生と呼ばれているとか…