これは夢?
夢って…不思議なもんだよね。ひとたび目を閉じてれば、違う世界を覗き見ることができるからね
もしかしたら、私たちが見ている夢はパラレルワールドの自分なのかもしれない…
ある日、目が覚めたら…見知らぬ草原に寝転がっていた──
状況を整理するために、今から色々思い出していく
まず、私は久原秋一応女性だが、いわゆるオタク系だった。
ちなみに、学校でできた友達はみんないい大学に行ってそれ以降関係を持っていない。つまり、いないのと同じだ。(連絡先もないし)
数週間前から変な夢を見始めていた。
その時から変に思うべきだったかもしれない…
最初に見たのは、のどかな農村で小さな水魔法を使いながら畑仕事をしている人の夢。
見たのはかなり前のはずなのに一切合切覚えている。
夢は基本忘れていくものなのに、何故かはっきりと覚えていた。
それからというもの、王族や魔物、剣士、ギルドなど色んな人の人生を見ているかのような夢が続いた。
ところが変わって今、夢ではなく現実として同じ世界にいる。
最初はなにかのドッキリか何かと思った。だが、近くに花があった。綺麗な青の花だ。
夢には共通点があった。
所々にこの花が咲いてあったり、飾ってあったりした。
そして、理解した。ここは本当の異世界なのだと───
秋「さて、どうしたものかな…行くあても、そもそもどこに何があるのかも分からない」
「適当に歩いて変なところに行くのも嫌だし…」
そうぶつぶつ言っていたら、馬車が通り過ぎた。
一瞬だが、おそらく商人かなにかだと思う。
そこで私は閃いた。馬車の向かうところに人の街あり!
てなわけで、徒歩でその方向に向かうことにした。(引きこもりにはきつい運動ですはい)
しばらく歩いていると、来たことは無いがなんとなく見た事のある外装をした街を見つけた。
夢で見たことがある。が、どの夢かを辿るのがめんどくさかったので考えるのをやめて脳死で街に入った(あと足痛い)
???の街
さて、入ってすぐに緊急事態となった。
なんだと思う?
……そうだね!お金が無いね!
これじゃおそらく定番の宿屋やお店に入れない!
そうやって、悩んでいると声をかけられた。
???「ねぇ、そこの君」
秋「あ、はい…(家族以外と話すの久しぶりだな…変じゃないかな?)」
???「名前は?」
秋「あ、秋…です」
???「アキか……よし、これ貰ってよ」
秋「これは?」
???「この街の学園の入学書」
秋「はい!?」
なぜ急に!?なぜ私!?
???「君にはなんとなく不思議な力がある気がするんだ」
そんなわけ!
???「申し遅れた。私はその学園の教師及び入学生徒監修役の……」
「アルバント・リーブルだ。私の印を持つその紙を持って学園の門番に言えば、案内してくれるだろう」
秋「いや、ホ〇ワーツ?」
???「いいや、学園の名前は国立セルメ魔法剣学園だ」
秋「名前聞いたわけじゃないんよ!」
???「では、入学してくるのを気長に待っている。その紙の効力は無くさない限り永遠に続くから、その気になった時に来るといい。ではさらばだ」
そう言って去っていった。
秋「なんだったんだあの人…」
でも、学園か…確かに夢で見たけど、この世界には魔物がいるはずだ。なら、それに対抗出来る何かは欲しい…
秋「…行くあてがひとつ、できた」
キャラ紹介のコーナー!
久原秋(23)
ちゃんとすればモテそうな外見だけど、性格や趣味で台無しにしてるタイプの人間。
本人は気づいてないが学校では隠れモテ女として見られていた。