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「火薬の匂い……凛!伏せて!」
会話の途中で引き金を何発か弾いてきた。
油断させる為のブラフ。
咄嗟に凛の頭を掴んでカウンターの下に隠れて女がいた場所に牽制で何発か撃つ。
裏口から出るように凛の背中を押して結奈は時間を稼ぎにかかる。
「凛は仲間だったんじゃないの?」
「敵と仲良くしてたらそれはもう敵なのよ?」
「乱暴な論理だな」
「一言で暴論って言えなかった?」
「うるせぇ……なっ!」
低姿勢で銃を撃ちながら移動する。女がジグザグに動きながら店の外に出る。
マスターも既に移動が終わってる。
「話付ける所じゃねぇな。排除対象になってんだけど?」
インカムを取り出して耳に付ける前にマイクに向かって文句を言う。
 




