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「あれ?どうしたの?」
「えっと、マスターから頼まれ事があって」
「そうなんだ」
「結奈は?今日シフトじゃないよね?」
「私はマスターに用があって」
マスターは凛に、結奈はマスターに用がある様だ。それぞれたより頼られ流石マスターだ。
「……凛来てたのか。……そうか。凛にも後で話があるちょっと残っててくれないか?」
凛が居ることに驚いた様子を見せる。
でも、それも一瞬で直ぐに落ち着いた大人の表情を見せる。
「はい、大丈夫です」
「相変わらず硬いねぇ」
ビシッと背筋を伸ばして返事をする凛に対して、にししと笑いながらマスターと一緒に奥へ行く。
凛に感謝しなきゃ、気が少し楽になった。
気を引き締めていこう。
こっからは殺し合いだ。




