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エンルージュの樹海②

更新させていただきます……ダメと言われてもします……ダメですか? では。


 いきなり、とんでもないモンスターに出くわした“みやび 煌太こうた“ことリュードです!


 今、樹海の中を進んでいるのですが広い場所に出たので小休止を……と思った矢先に現れました。マジデカっ!


 “デスムーンサーペント”と言う巨大な蛇のモンスターで、三日月の刃の触手を3対も付けて更には鱗が硬いらしいんです!


 どうやって倒すんですかそんなもん?でも、倒さなければ先が見えなくなりそうな感じなので、戦闘に入りました!


 アリシアがクローをルージェが剣をお互い左右から突き立てていくのですが、やはり硬い!


 


「ぐっ、かった!」


 


「切っ先すら通らないなんて……。」


 


 2人とも一撃離脱で、相手の攻撃に警戒しつつ攻撃しますが弾かれて傷が付かない!私もお腹と思われる部位を狙いますが、私の爪すら通らない!


 なんちゅう硬さだコイツ!


 しかも、相手は3対の刃を駆使して斬りかかって来るので、弾き返すので一杯です!何とかしないとこのままでは……。


 


「がっ!?」


 


「ガフッ!?」


 


「アリシア!ルージェ!」


 


 2人が相手の刃に押し返され、弾き飛ばされていました。アリシアは茂みの中に、ルージェは木に背中を打ち付けます!警戒しつつ、2人を見やりますが……良かった確かにダメージはありそうですが無事ではある様です。


 


「2人共無事かっ!?」


 


「だ、大丈夫です……。」


 


「…この鎧が無かったら今頃あの世だな。」


 


 ……ふう、ホントです。サリーナの武具が無かったらと思うとぞっとします。やはりこのまま放置する訳にもいかないですね……。……ならば……外がダメなら……。


 


「アリシア!ルージェ!済まないがまだ動けるか?」


 


「はい、大丈夫です!」


 


「私も…行けるぞ!」


 


 2人を見やると頷いてきました。


 


「分かった!2人はあの刃の1本ずつを触手ごとつけねから斬り落としてくれ!後は私が倒す!」


 


「……分かりました、やってみます!」


 


「……自信は無いがやってみよう!」


 


「済まない、頼む!」


 


 2人に攻撃を任せて私は愛銃の準備に掛かります!


 


「キュア、出番だよ。アイツを倒そう。」


 


 キュイィィ、と返事をするような音を発して光を帯びます。シリンダーを横に出し、その中心に親指をあます。するとキュアは私の親指から私の血を吸い取り、真紅の銃弾となって装填されていきます。


 


「ガキャアァァァッ!」


 


 前を見ると、2人がフル装備に可変させてサーペントの3対の刃の内、下側の1対をつけねの位置から片方ずつ見事に斬り落としてました!


 ルージェは全身を鎧で固めたフルアーマーに、アリシアは白狼の姿に脚や胴体、顔に鎧でコートされた姿。爪には切れ味抜群そうな爪が装備され、惚れ惚れするカッコ良さです。


 


「ナイスだ、2人とも!」


 


 私は2人に声を掛けてました!流石はアリシアとルージェです、いくら甲殻が硬いと言っても関節のつけね部分は柔らかい。そこを狙えば……と思ったのが幸いしました。彼女たちなら狙う事が出来ると信じていたので、私が準備する時間が作れたんです。2本の触手を切り落とされ、サーペントから体液が吹きだし激痛でのたうち回ってます。その間に銃弾の装填が出来ました。計6発……十分です。確実に狙えます……何故なら……。


 


 サーペントが、痛みを堪えながら逆上して私を睨みつけてきます。私はキュアを横に構えてサーペントを狙います。


 


「シャアァァァッ!!」


 


 残りの刃を振り上げ、私目掛けて襲い掛かって来ます!


 


「……紅血の弾丸ブラッディ・バレット。」


 


 4発連続で放ちます!但し、正面目掛けてではなく……。


 


「えっ!?」


 


「なっ!?」


 


 4発の銃弾はサーペントの4本の刃を狙いそれぞれ跳ね返り1ヶ所に集中し奴の口の中へ……。


 次の瞬間、サーペントの後頭部が爆発音と共に吹き飛んでいました。速攻で白目を剥いて地面へと崩れ落ちるサーペント……。


 


「ふう……。」


 


 良かった~、無事に倒せた~。駄目だったら詰んでたな~。いやぁ、焦った~。


 


「りゅ、リュード様?」


 


「リュード……殿……?」


 


 え、どしたの2人とも?なに最初のうちは全く歯が立たずに苦戦してたのに、アッサリ倒すってどゆこと?見たいな顔してますよ。言いたいことは分かりますけどねww


 


 ほら、私は先の戦いの時に弾の軌道が着弾位置まで現れるってチートを得ることが出来たじゃないですか。


 あれを使って、口に直接だと気付かれて塞がれたらおしまいなので、気を逸らす意味でも跳ね返る習性を利用したまでです。それでもかわされたりしたら危なかったですけど…。


 


「ありがとうキュア、助かったよ。」


 


 そう愛銃に声を掛けると声の様な返事を返してきました。私は懐にある収納ケースにキュアを収め、2人に向き直ります。


 


「いや、単に外からの攻撃が駄目なら内側からなら効くかな?と思っただけだよ。2人が触手を斬り落としてくれたからキュアの準備に時間が出来た、ありがとう。2人ならやってくれると思ったよ。」


 


「フフ……全く、流石…と言うべきかな。」


 


「リュードさまぁ!」


 


 いきなりアリシアが抱きついて来ました、ちょっ…苦しい……!


 


「ちょっ、アリシア!分かった、分かったから……フグゥ……。」


 


 ………悶絶……。


 


「きゃあ、リュードさまぁっ!」


 


「はは……アリシアも相変わらずだなww」


 


 ルージェも苦笑いしてます。でも、こんなに私を慕ってくれる人達が居てくれるなんて感謝ですよ。元の世界じゃ私には絶対あり得ない光景……嬉しい限りです。


 


「あ……そうだ、ね、ねぇ、そう言えばこのモンスターってかなり上位なんだよね?」


 


ふと疑問に思ったので聞いてみることにしました。


 


「無論だ、リュード殿。コイツは上位の更に1つ上のモンスターだ。コイツが居たなら、周りに他のモンスターが見当たらないのも頷ける。」


 


 改めて、このモンスターがかなりの脅威だった事は分かります。


 


「じゃあ、このモンスターの素材って、高く売れる……かな?」


 


 私の発言に2人が更に驚いた表情。そんな想像を誰も思ったことはなかったんでしょうね。確かに冒険者やギルド等では解体して甲殻等は武具に使われたり、肉は美味しいかは知りませんけど食材として売られたりするんでしょうけど、あまり討伐されてなかったのかな?


 


「た……確かに……。」


 


「それには私も思いつきませんでした……。」


 


 やはり、倒すことは出来たとしても後の処理までの余裕が無かったんでしょうね。私の思いつきに感心しています、な、何か照れますね。


 


「なら、捌く準備をしなきゃだね。」


 


「でも、どうするんだ?こんな巨体運ぶのも無理そうだが?」


 


「確かにね、担いでなんてのは無理があるよね。でも、折角の素材だし大事にしないと勿体ないよ。ここは1つ聞いてみようと思うんだ。」


 


 私はあることを思い出していました。


 


「え!?リュード様、一体誰に………?」


 


(……サリーナ?サリーナ?聞こえるかい?)


 


(は、はいっ!リュード様!)


 


 良かった繋がった、こんなに遠くでも使えるなんて便利です。2人も誰に相談するのか分かった様です。


 


(サリーナ、無事そうだね良かった。)


 


(はい、バルジオと共に何件かの内1件宝石が売れました。まだ回る予定ですが、資金集めは今のところ順調です。)


 


(1件目!?)


 


 私は疑問に思いました。私が渡した血晶石は確か1個だったはず……?


 


(話が逆になって済みませんな、リュード殿。)


 


 ああ、バルジオですね。確かに一緒に居ない方がおかしいか。


 


(良かった、バルジオも無事そうだね。)


 


(はい、サリーナが居てくれているので助かっております。)


 


(ん?それで話が逆に……って?)


 


 え?どゆこと……話が見えないです……。


 


(実は、リュード殿からお預かりした血晶石ですが、余りに高価過ぎて買い取れるお金持ちが居りません。


 ですので、私が魔法の技法をもって3等分にしたのです。その内の1つが売れました。それで地下に戻って来た所ですな。)


 


 成る程!さっすがはバルジオ、任せて良かった頼もしい限りです!


 


(バルジオが仲間になってくれて感謝するよ。私では宝石を3つに分けて売るなんて発想は出てこなかった。ありがとう。)


 


 私はバルジオたちには見えないですけど、頭を下げてました……よく私の僕になってくれたものです。


 


(はっはっは、リュード殿、私はそんな貴方だからこそ配下になる事を誓った……なればこそ上に立って頂きたいと思っております。その為にはこのバルジオ、残りの生涯を賭けてあなた様にお仕えする所存。)


 


 ……………こんなに頼られて認めてくれて、初めてですよこんな気持ちは……や、やめてください、目頭がっ!転生前なんてまず!あり得ない事でしたから……。


 


(ありがとう、引き続きよろしく頼むよ。)


 


(御意……ww)


 


 優しいバルジオの声に何か安心感を感じました。私は幸せ者だと思います。


 


(それで、連絡をくれたからには何かあったのですか?)


 


 サリーナにそう言われて用件を思い出しました。そうそう、私が話したかったのは……。


 


(ああっとゴメンよ、実はたった今モンスターを討伐したんだけど誰か解体できる人は居ないかな?)


 


(えっ!大型モンスターなんですか?)


 


 確かに、解体したいなんて大型しかないですかね。


 


(いやぁ、そうなんだけど実は……。)


 


(デスムーンサーペントだ。)


 


 わ、ルージェがストレートに言っちゃった。


 


(……………えええっ!)


 


(なんとっ………!)


 


 もう声だけで、滅茶苦茶驚いているのが分かります。このモンスター、相当なんですね知らないわたし……改めて……。


 


(ちょっ、ちょっと最上位クラスのモンスターじゃない!それを討伐したって言うの!?)


 


(いやぁ、確かに倒したんだけど、それだけ上位なら素材も貴重なんじゃないかと思ってね。)


 


(凄いですな、確かに素材全てが希少ですからな。捨てるには勿体ない物ですぞ。)


 


 うん、私の目に狂いはなかった。って、今になってですけどねw


 


(甲殻等は、私達武具屋にとっては高級品の部類に入りますし、肉に関しては真逆で霜降りの上肉とされています。何だか私もウキウキしますわ。)


 


 成る程ね、サリーナが喜ぶのも頷けますね。


 


(それで、解体できる職人を探して欲しいのと、これをそっちの倉庫かどこかに転送出来ないかな?)


 


(あっはい、大丈夫ですわ。問題ないかと。)


 


(解体職人にも宛が有りますしなww)


 


 た、頼もしい!……ほんとに……私の僕で良いんですか?……何かの間違いじゃないよね?私なんかに勿体なくない?


 っと、思っている場合じゃないか。早速、転送してもらわねば……。


 


(じゃあ頼むよ、サリーナとバルジオに一任する。あっそれともう1つ。)


 


(はい?何でしょう?)


 


 サリーナとバルジオもどうしたのかと言う返事に、アリシアとルージェも不思議そうに私の顔を見ています。


 


(その……サーペントの肉なんだけど……私達の分は一部で良いから、残りは料理して街の人達に振る舞って欲しいんだ。償いと言う訳でもないけど、残った人達には必死に生きて欲しいから……。)


 


 みんな暫く無言でした……。色んな想いを背負った街の人達に少しでも気持ちを和らげてあげられたら……と思って……。


 


(流石は……リュード様ですわ……グスッ。)


 


(リュード様……うぅ。)


 


(立派だな貴殿は……。)


 


(これは間違いなくロードになる器の持ち主ですな。)


 


(や、やあ、いやいやいや、そんなに褒められても私は無一文ですからね……


…でもありがとう、これからもヨロシク。)


 


((((はいっ。))))


 


 私……この第二の人生…いや、ヴァンパイアですけど……なんと言うか……嬉しいです!


 


 で、早速サリーナが転送魔法を掛けてくれました。


 あの巨体を頼んで何ですけど大丈夫かなと思ったら、極簡単に……わっ、魔方陣デカっ!


 あっと言う間に消えてました。こっちに来て驚く事ばっかりなんですけど。


 


(無事に転送出来ましたわ、リュード様。)


 


(ありがとう、余計な仕事を増やして悪いけど頼むよ。)


 


(お任せ下さい、ね、バルジオ。)


 


(うむ、リュード殿の無事を願っておりますぞ。)


 


(バルジオもありがとう。頼んだよ。)


 


(御意。)


 


 そうして、サーペントの件は目処がついたわけです。で、次はほんとに水源地を……?


 アリシアが目を瞑ってじっと声を潜めています。私もルージェも、黙ってアリシアに注目していました。


 


「リュード様、この先の奥に大きな水の音が聞こえます!」


 


「なっ!」


 


「本当かいアリシア?」


 


「はい、間違いないかと。」


 


 3人で顔を見合せて微笑みました。何とか目的地に辿り着けそうです!


 


「よし、向かおう!」


 


 こうして、またジャングルを進んで行ったのです……………………。

読了ありがとうございます。次話をお楽しみに。

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