13話「いい日」
「………んっ、え?」
照りつける日差しに目が覚め、体を起こす。
「……あれ、何してたっけ?」
いつも通りの自分の部屋。勉強机には、夏休みの宿題が広げられている。
自分の姿を見る。昨日と変わらない服、多分風呂にも入ってないだろう。
いや、入った。母さんに早めに入るように言われて、パジャマが乾き切っていなかったから、下着だけ着替えてそのまま服を着た。
昨日は雨だったのに、今日はカラッとした快晴。超お散歩日和だ。
とりあえずベッドから降りて、リビングへ向かう。
「おはよう」
「おはよう優。今日は早起きね」
「うん。レポートの続きするから」
冷蔵庫からお茶を取り出して飲む。無性に喉が渇いていて、そのまま何杯か飲んでしまう。
「昨日机で寝落ちしてたけど体痛くなってない?結構変な体制で寝てたけど…」
「え?普通にベッドで寝てたよ」
「じゃあ無意識にベッドに行ったのかもね。寝ぼけたまま」
「気付いたなら運んでくれれば良かったのに」
「男子高校生を運ぶなんて無理です。腰が痛くなります」
「まぁ、そっか」
朝食を食べながら、母さんに聞く。
「なんで今日朝ごはん用意したの?」
いつもは食パンを自分で適当に焼いて食べているから、ご飯おかず味噌汁が揃った朝食は珍しすぎるのだ。
「いらなかった?」
「いやそうじゃなくて。珍しいなって思って」
「気分よ。たまにはこういうのもいいでしょ?」
「……そうだね」
朝食を食べ終わって、洗い物をしていた母さんを割り込んで食器を洗う。
「洗ってくれるの?」
「うん。ご飯作ってくれたし」
「じゃあお言葉に甘えて」
手を拭いた母さんはそのままキッチンで、コーヒーを作りはじめる。
「……………」
いい日になりそうだな。
清々しい気持ちで皿洗いを終えた。




