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死神さん  作者: もか
第2章「死神と生贄のはなし」
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9話「約束」

「じゃ、そろそろ行こっか」

立ち上がったアラタに、また手を引かれ歩き出す。

「ユウがさっき話して落ち着いたのか、逆に怖くなったのか、俺にはわからない。でも安心して。絶対現世に戻してあげるから。約束」

パッと手を離され、小指を立てた右手を突き出される。

「あ……」

アラタのことを信用しきっているわけではない。でも、生きて帰れるなら信じてもいいのではないだろうか。

同じように右手を差し出すと、アラタは自分の指と絡めた。

『指切りげんまん、嘘ついたら針千本のます、指切った』

二人で歌い、指を離すと、アラタはまた手を繋ぎ、歩き出した。

少し歩くと、アラタは立ち止まり、手を離した。

「じゃ、ここでお別れ。このまま真っ直ぐ行けば帰れるから」

真っ直ぐと言われても、暗闇の中真っ直ぐ歩くことなんてできない。きっと方向感覚を失い、あらぬ方向にいってしまうだろう。

「ほ、本当に真っ直ぐ行けますか?」

「大丈夫。ユウが進んだ道が必ずあっているから」

そう言われて気がついた。真っ直ぐ歩くは、ただ進めばいいと教えてくれたことに。

「あ、できるだけ早歩きで行ってね。君まで巻き込まれたら困るから。怖くなったら走ってもいい。何かあったら叫んでもいいから」

「え?騒いじゃダメなんじゃ」

「俺の姿が見えなくなったらね。あ、ふざけて叫ぶとかはやめて」

「…わかった。アラタは、どうやって戻るの?」

そう聞くと、アラタは目を逸らした。

「俺は大丈夫だよ。案内人って言ったでしょ。こうやって迷い込んだ子を送ってあげるのが役目」

笑って答えられたが、記憶を巻き戻してみるとなんか色々おかしい。

優のことを"生贄"と言ったのに、"迷い込んだ子"に変えたし、神社のこととか色々教えてくれたくせに。自分のことはあまり教えてくれない。

「もし、俺が本当に"迷い込んだ子"ならいい。……生贄だとしたら、帰る方が迷惑じゃない?」


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