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死神さん  作者: もか
第2章「死神と生贄のはなし」
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6話「謎の空間」

「んっ……」

重たい瞼を開け、身を起こす。

頭の重さに比べ、体は軽い。ぼんやりとした視界の中、とりあえず周りを見渡す。

ここはどこなのか、何をしていたのか、何も思い出せない。

「え、どこ……?」

ポツリと呟くも、謎の空間に響くだけ。散策しようと思い、立ち上がって一歩進む。

確かに地面はある。周りを見渡しても、どこまで続いているのかわからない。

「……すみませーん、誰かいませんかー?」

大声で叫んで助けを求める。返事はない。だんだん寂しくなってきながらも、足を進める。

腕を広げて壁を探るが、指先は空を切るだけ。どうしようもない気持ちで、早くここから出たくなって、走り出す。

走っても、走っても、何も起きない。ただ体力が消耗されて、少しずつスピードが落ちていく。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

足がガクガクと震える。息が苦しい。額の汗を拭って、その場に座り込む。

よくよく考えたら、こんな得体もしれない場所で、叫んで走り回れた度胸がどこから出たのかわからない。よくできたな自分。

座ったまま目を瞑る。これは夢だ。こんな場所、現実なわけがない。なぜそのことに気づかなかったんだろう。

このまま眠ってしまおう。次に目が覚めた時はいつものベッドで寝ているはずだから。疲れているから、きっとすぐ眠れるだろう。

そう思い、寝転がり、体に力を抜いた。

だらんと下ろした手に、何かが触れた。

そのまま、がしっと右手を掴まれる。

「っ……!」

起こされるように手を引っ張られ、おぼつかない足でなんとか立ち上がる。

無意識に閉じていた目を開けると、見慣れない景色が広がっていた。

「え……?」

少年っぽい顔だけど、全身を見れば大人な男性。白い髪に真っ白な服、前髪には黒のメッシュが入っている。

「おはよう。遅くなってごめん」


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