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はっピー ばースでィ

作者: 柴 六絽
掲載日:2026/01/24

私は困惑する。

私の目の前には私と同じ顔。けれど服装も髪型も化粧の仕方も全く違う『別人』がいる。


「貴方は誰?」

『貴方ハ誰?』


写し鏡のように言葉も返され困惑は増す一方。

だれ、誰なの?


「私は…」


そこで言葉を詰まらせる。思い出せない、私の名前。

私は………誰?


『ワタシハ貴方』

「え?」

『ワタシガ貴方』

「何を…言っているの?」

『貴方ハモウ…要ラナイノ』

「ひっ!」


何処から出したのかは分からないけれど、目の前にいる彼女の手には刃先の長い包丁が握られていた。

逃げたくても竦んで動けない。誰か、助けて!誰か!!



『貴方ガ消エテ、ワタシガ貴方ニナルノ』


そう口紅で赤く染まる唇を三日月に歪ませて微笑む。その三日月に視線を囚われている間に風を切る音が耳をつく。


そして私の意識はそこで途絶えた。


ー…

ーー…

ーーー……



ゆらりと私はベッドから起き上がる。

鳥の鳴き声が窓の向こうから聞こえる。

朝日が眩しい。

部屋の外からは私を急かす母の声。


階段を降りてオハヨウと母に挨拶をする。

母は今日は早いわね、なんてからかう。

そう、だって…今日は特別な日。

洗面所で顔を洗うために洗面台の前に立つ。

鏡に写る私は三日月に唇を歪ませて嗤う。


「オ誕生日、オメデトウ」


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