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さて、アスランを立派に育てるにはどうしたら良いのかしら。

アスランは1人目の子供で、子育てはもちろん初めて。

基本的に貴族や王族は赤ちゃんの頃の子育てを乳母に任せることも多いけど、それでいいのかしら…


王妃教育の時に子育てについてはそんなに学ばなかったのよね…

今考えれば跡取りを産む、ということに重点を置いた教育だったものね。


「お告げ」の中ではアスランが赤ちゃんの頃の子育ての様子はあまり出てこなかった。

学園に入学してからのわたしとの関わりしか見られなかったのだけど…、結構何でも与えていたわよね、あのわたしは。

アスランがよくわからない理由で欲しがっている高価なものとか、人員とか、何でもかんでも「可愛いアスランの頼みなら何でも叶えるわ」とか言って、ぜーんぶアスランの要求を通してあげていたわ。

でもそれが本当にいいことなのかしら。


うーん…


本当は今日クルスをここに呼んで、辛い体をさすってもらって、とにかく甘やかしてもらう予定だったのだけれど……

よく考えるのよ、ルイチー。



きっとお告げの中のわたしも乳母にアスランを任せていたのだと思うの。

それが原因であの未来に直結するわけではないと思うけれど……とにかく今までの自分だったらそうしたっていうところを変えてみようかしら。


今日はアスランに会いに行きましょう。

そして子育てについて改めて勉強し直すのよ!



コンコン



考えがまとまったところで部屋の扉がノックされた。


「奥様、お目覚めでしょうか」


わたし付きのメイドのシャナだ。



「ええ、入ってちょうだい」


ベッドに腰をかけシャナを部屋に呼んだ。



「おはようございます。お身体いかがでしょうか?

本日は陛下にお会いになる予定でしたね。準備を始めてもよろしいですか?」


「はーい!お願い!」


「かしこまりました。」



シャナがわたしのドレスの準備を始めた。



…………違う違う!!


「まってシャナ!!予定は変更よ!!」


シャナが不思議そうに振り返る。



まずいまずい!陛下って言葉を聞いだけで脊髄反射で返事をしていたわ!!


せっかくちゃんと考えをまとめたんだから実行しなくちゃ!!

『メンヘラ』にすっかり順応しているこの脳みそも、変えていかなくちゃダメね…!



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